何度も蘇るホンダ「インテグラ」の謎! バイクからクルマ、そしてスクーターから再びクルマへ!? ホンダの「車名“転生”」がケタ違いに多すぎた
二輪から四輪、そしてまた二輪に使われた「インテグラ」の稀有な歴史
四輪車のインテグラは、1985年に「クイントインテグラ」として発売を開始したのが始まりです。
リトラクタブルヘッドライトを持つスポーティなルックスで人気を博しました。
1989年登場の2代目は、CMキャラクターにマイケル・J・フォックスを起用。「カッコインテグラ」というフレーズが話題を呼びました。
1993年には3代目に登場し、のちにインテグラの代名詞となるスポーツモデル「タイプR」はこの代で出現しています。
その後国内では4代目まで販売されましたが、中国やアメリカでは、今も販売が継続しています。
そんなインテグラも、元々は二輪車の名前でした。
始まりは、1982年のスポーツバイク「CBX400Fインテグラ」からでした。
CBX400F自体はその前年にデビューしていましたが、1982年7月に、それまで禁止されていたフェアリング(風防)の装着が可能となったため、CBX400Fにフェアリングを与えた仕様として誕生しています。
なお、排気量アップの大型版「CBX550Fインテグラ」も存在しました。
この他にもホンダは、「CB750F」にフェアリングを備えた「CB750Fインテグラ」、Vツインエンジンを搭載した「VT250F」に、ボディ下半分も覆うフルフェアリングを装着した「VT250Fインテグラ」も発売。
このように当時のホンダでは、フェアリングを持ったバイクを一連の「インテグラシリーズ」として用意していたのです。
さらに2012年からは、669ccエンジンを積んだ大きなスクーターとして「インテグラ」が復活。2016年まで販売されました。
これまでの2輪版インテグラシリーズや、クルマのインテグラとはまったく異なる、快適で実用的なコミューターというキャラクターとなりました。
使う車名に過去との関連性があまりないのは、興味深いところです。
ホンダでは他にも、「バモス」や「シティ」のように、全く別ジャンルのクルマに同じ車名を使うケースが多く見られます。
見境がないと言ってしまっては身も蓋もありませんが、他社ではあまり見られないホンダらしい傾向ともいえます。
※ ※ ※
二輪と四輪が同じ車名という例を他に探すと、スズキ「ハスラー」「バンディット」などが思い浮かぶのみです。
これまでも数多くの共有車名を出してきたホンダですので、今後も、過去のバイクの車名を冠した「昔の名前で出ています」というクルマが登場するかもしれません。
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