6速MT搭載! 新型「和製4ドアスポーツカー」発売へ “旧車”風の「ミツオカM55」市販化決定 超レトロモデルが登場した理由とは?
ミツオカが市販化を決定した「M55 コンセプト」の登場には、どのような背景があるのでしょうか。
「70年代の良かった時代のクルマ」に今乗りたい…
光岡自動車(以下ミツオカ)は2024年2月29日、コンセプトカー「M55コンセプト(エムダブルファイブ コンセプト、以下M55)」の市販化を決定したと発表しました。
公開当初から多くの反響が寄せられたモデルですが、登場の背景にはどのような理由があるのでしょうか。
M55は、1968年創業のミツオカが55周年を迎えることを記念して製作されたコンセプトカーで、2023年11月に発表されました。
ミツオカはM55について、クルマづくりにかける情熱と光岡車に対する魅力を十分に感じさせ、ミツオカの自由闊達(かったつ)な楽しさの象徴になると説明します。
ベース車はホンダのスポーティハッチバック「シビック」現行型のうち、1.5リッターターボの6速MT搭載モデルですが、ミツオカらしくエクステリアは大幅に変更されています。
M55コンセプト登場の背景について、光岡自動車 執行役員の渡部 稔氏は以下のように説明しています。
「ミツオカが創業55年であることから、ミツオカと同じ世代を歩んできたユーザー向けに、なにか特別なクルマを出そうかと考えていました。
1970年代は高度経済成長で日本も元気だった時代です。その時代に幼少期を過ごしてきた世代は、近所のお兄さんや親戚のおじさんが、いわゆる『GT系』のクルマに乗っていて、その姿がかっこよく映ったものです。
そうした世代が大人になり、改めてこの年代のクルマに乗りたいという気持ちがあると思い、コンセプトが最初に思いつきました」
デザインは丸目4灯や逆スラントノーズなど、全体的にレトロな雰囲気をまとっていますが、特定のモデルを意識したわけではないといいます。
「デザインは、そうした70年代に乗りたかったデザインを採用しました。
そのため、具体的にオマージュした車種はなく、ダッジ『チャレンジャー』や日産『スカイライン(ケンメリ)』、トヨタ『セリカ』に似ているという声もありますが、ぜんぶ正解なのです」(渡部氏)
特にフロントフェイスは、メッキベゼルの奥に4灯のヘッドライトを配置したほか、ハニカム形状のフロントグリルを装備するなど、当時のトレンドを色濃く残す仕上がりです。
リアもフロント同様にメッキベゼルを施したブラックのガーニッシュに楕円のテールランプを装着。さらに、当時の高性能車に装備されたウインドウルーバーを装備するなど、ベースのシビックから大幅にデザインが変更されています。
インテリアはシビックを踏襲しており、基本的には共通であるものの、ハトメ加工を施したブルーのシートを装備しました。
公開時はSNSなどを中心に大きな反響を呼んだほか、ミツオカ麻布ショールーム(東京都港区)と富山ショールーム(富山市)での展示会では多くの来場者を記録。
さらに、特設サイトから応援メッセージが多数寄せられ、市販化を求めるコメントが多く集まりました。
発表当初はシビックの納期が不透明であることなどから市販化の予定はないとしていましたが、台数の確保に見通しがついたことに加え、多くの反響を受けて市販化が実現することとなりました。
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なお、現在のところM55の価格や詳細スペックなどは不明ですが、正式発表・発売時期などについて、ミツオカは「引き続き鋭意努力して参ります」としています。
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