トヨタ新型「ランクル“ミニ”」登場は? ランクルFJ復活?「本格コンパクトSUV」に期待高まる!? 「ホッパー&Se」どう違う?

「ミニランクル」が登場することが確実な理由とは

 ここからはあくまで私見となりますが、筆者(Peacock BlueK.K. 瓜生洋明)は「ランドクルーザーFJ」こそがコンパクトクルーザーEVの市販車の名称であり、「ミニランクル」であると見ています。

 そのカギとなるのが「FJ」という2文字です。

 もともとは「F型エンジンを搭載したジープ(Jeep)」の頭文字をとったとされる「FJ」という記号は、ランドクルーザーの名を世界に知らしめることになった40系の型式名として用いられているなど、ランドクルーザーシリーズにおいて特別な意味を持っています。

 その後、2006年に北米市場で発売された「FJクルーザー」にもその2文字が用いられていますが、そのFJクルーザーは40系をオマージュしたモデルであるとされています。

 そして、現在公開されているコンパクトクルーザーEVのスタイリングを見ると、そのシルエットやフロントマスクのデザインなど、いくつかの場所で40系の面影を見ることができます。

 もちろん、コンパクトクルーザーEVは「F型エンジン」を搭載しているわけではありません。

 ただ、ランドクルーザーが世界に知られるきっかけとなった40系の型式名を、次世代を担うBEVに掲げるのは、強い意気込みを感じるという意味でも不思議なことではありません。

 では、もしこの予想が当たっているとするなら、「ミニランクル」はどのようなモデルとなるのでしょうか。

モノコック&BEVというランクルシリーズの新たな可能性を模索する「Se」
モノコック&BEVというランクルシリーズの新たな可能性を模索する「Se」

 まず確実に言えるのは、「ランドクルーザー」の名が与えられる以上、それがコンパクトなBEVであったとしても、本格的な悪路走破性能と高い信頼性を持っているということです。

 航続距離の問題から、広大な砂漠を走破するような用途は想定されないと思われますが、たとえば林業や山岳管理に従事する方など、狭小な悪路を定期的に走行するようなユーザーには最適な1台となるかもしれません。

 そもそも、現時点で本格的な悪路走破性能と高い信頼性を持ったコンパクトなクロスカントリーBEVは皆無です。

 そもそも、ガソリン車を含めてもスズキ「ジムニー」のほぼ独壇場です。

 このように考えると、新たな市場を開拓するという意味でも「ミニランクル」は非常に挑戦的なモデルになると考えられます。

※ ※ ※

 ランドクルーザーのような世界中の多くのユーザーをターゲットにしているモデルは、一見するとBEVと最もかけ離れているようにも思えます。

 ただ、多くのユーザーをターゲットにしているからこそ、BEVを選択肢に入れるメリットがあると考えることもできます。

 いずれにせよ、現時点で「ミニランクル」に関する情報は限られており、トヨタからのさらなるアナウンスが待たれます。

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