ランクル“ライバル”が10年ぶり全面刷新! カクカクボディ&四角ライト採用!? 全長5m級の高級本格SUV「ハヴァルH9」中国で初公開!

10年ぶりのフルモデルチェンジを遂げる新型「ハヴァル H9」とはどのようなモデルなのでしょうか。

10年越しのフルモデルチェンジ!フラッグシップSUV「ハヴァル H9」は高級感ある新世代オフローダー

 トヨタ「ランドクルーザー250」のライバルとして10年ぶりのフルモデルチェンジを遂げる新型「ハヴァル H9」とはどのようなモデルなのでしょうか。

ランクル250のライバル!? カクカクな「H9」
ランクル250のライバル!? カクカクな「H9」

 中国の自動車メーカー「グレートウォール(長城汽車)」が新たなフラッグシップSUVをリリースします。いったいどのようなクルマなのでしょうか。

「グレートウォール」は1976年に設立された自動車工場をルーツとする民営の自動車メーカーで、1984年には年間400台程度の小規模ながらも、商用車の生産を開始します。

 1989年には当時の流行りであった日産「セドリック(Y30型)」やトヨタ「クラウン(S130型)」、トヨタ「カローラ(E80型)」をコピーした乗用車を続々とリリースしました。

 1990年代の中国は大小さまざまな規模の自動車メーカーが約120社ほど存在し、それらを「三大、三小、二微(3つの大きいメーカー、3つの小さいメーカー、2つの極小メーカー)」の8社までにまとめる政策を政府が主導、新規メーカーの参入も困難となりました。

 その当時、グレートウォールはピックアップの製造に着目し、1996年に最初のピックアップモデル「ディア(迪爾)」をリリースします。

 当時のフォルクスワーゲン「サンタナ」が20万元であったのに対し、グレートウォールのピックアップは6万元という破格の値段で登場し、人気に火がつきました。

 グレートウォールはその後もピックアップトラックやSUVなどのオフロード車種を中心に製造し続け、香港や上海の証券取引所に上場を果たします。

 2020年にはインドとタイにあった米・ゼネラルモーターズ(GM)の完成車工場を買収、タイで自動車を生産する初の中国メーカーとなりました。

 2023年は全世界で123万704台を販売、前年比15.29%の上昇を記録。そのうち、中国国外の販売が約1/4を占める31万6018台となります。

 現在、グレートウォールは「ハヴァル」、「WEY」、「オーラ」、そして「タンク」の主要4ブランドで構成されています。

 ハヴァルはこの中で最も古く、主力ミドルサイズSUV「ハヴァル H6」は12年連続ではブランドのベストセラー、2023年は21万8245台を販売しました。

 2017年以降は新ブランド誕生が相次いで実現し、その名を創業者から取った高級志向のWEYや、純電動コンパクトを取り揃えるオーラ、そして本格派オフロードのタンクがそれぞれ2017年、2018年、2021年にローンチされました。

 ハヴァルは現在SUVのみを取り揃えるブランドですが、その中でもフラッグシップモデルとして位置付けられているのが「H9」です。

 全長4.8mのボディを持ち、トヨタ「ランドクルーザー」をライバルに見据えた大型SUVとして2014年に初登場しました。

 それからしばらくは複数回のマイナーチェンジを経て販売されていましたが、この度、初となるフルモデルチェンジを迎えることになります。

 グレートウォールは2024年1月、正式発表に先立って新型H9のティーザー画像を数点公開しました。

 ボディは初代H9とはうってかわって、ラギッドで角ばったシルエットが特徴的です。

 また、フロントマスクはハヴァルが現在販売中の「大狗」「酷狗」といった硬派SUVと同じ丸目ヘッドライトを採用、冒険心をくすぐるオフロードチックな印象を醸し出しています。

 中国ではトヨタ「ランドクルーザー250」が5年ぶりの新型ランドクルーザーとして発売予定であり、車格的にもデザイン的にも250をかなり意識していると感じます。

 新型H9に関する情報はまだ多くが明らかとなっていませんが、その一部スペックが中国政府機関のウェブサイトより確認できます。

 この情報が判明したのは中華人民共和国工業情報化部(通称:工信部)の公式サイトです。

 工信部は日本でいうところの経済産業省や総務省の業務を扱う機関となり、中国では自動車メーカーが中国国内で製造する新型モデルを正式発表する前に、その情報を工信部に届け出る必要があります。

 工信部への届出情報によると、新型H9のボディサイズは全長4950mm×全幅1960mm×全高1930mm、ホイールベースが2850mm。

 全長の数値はリアゲート外側に位置する収納ボックスを含む数値と思われますが、同時にホイールベースも先代モデルより50mm延長されているため、新型モデルのサイズは全体的に大きくなっていると言えるでしょう。

 参考までに、ライバルとして位置付けられるランドクルーザー250のボディサイズは全長4925mm×全幅1980mm×全高1870mm、ホイールベース2850mmとなるので、サイズ感は近いものとなります。

 パワートレインは出力221hpの2リッター直列4気筒ターボエンジンと、出力183hpの2.4リッター直列4気筒ディーゼルターボエンジンの2種類が設定されます。

 中国向けランドクルーザー250が出力329hpの2.4リッター直列4気筒ターボハイブリッドを搭載することを考えると、新型H9の非力感は否めません。

 より出力の高いモデルを追加で投入する可能性もありますが、現時点でのラインナップはこの2つのエンジンのみという形になります。

 また、エクステリアにおいては無塗装黒樹脂のグリルとメッキのグリルの2種類が選べることが添付されている画像からわかります。

 ルーフレールはシルバーとブラックが選択可能、サンルーフに関しては「なし」「通常」「パノラマ」の3種類がグレードやオプション装備によって設定されているようです。

 また、リアゲート外側には収納ボックスかスペアタイヤのどちらかを搭載することが可能となります。

 中国では近年、ピックアップトラックに対する規制緩和の影響もあってかオフロード車種への関心が高まりつつあります。

 各メーカーともに本格的なSUVをリリースする傾向にあり、そのパワートレインもガソリンやディーゼル、HEV、PHEV、BEVと多様な選択肢が用意されています。

 トヨタも5年ぶりにランドクルーザーを中国で販売するとしており、伝統あるオフロード車種に対抗できる新車種を各社ともに投入していく流れとなっています。

 グレートウォールは2024年1月にタイ工場を稼働させ、「オーラ」ブランドのBEV「グッドキャット」の生産を開始しました。初年で8000台の生産を予定しており、将来的にはタイからの輸出も見据えているとしています。

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1件のコメント

  1. たかが、中華SUV。伝統のランクルブランドとパジェロブランドに敵う訳が無い。
    ランクルのライバルってよくかけましたね(笑)

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