ダイハツ・トヨタ「2車種」リコール! 約32万台に「基準不適合の可能性」 衝撃時にドア解錠しない恐れ、早急に対応へ

ダイハツは「キャスト」を、トヨタは「ピクシスジョイ」についてリコールを国土交通省に届出しました。

ダイハツ「キャスト」、トヨタ「ピクシスジョイ」をリコール届出

 2024年1月24日、一連の不正行為に関連してダイハツは「キャスト」を、トヨタは「ピクシスジョイ」についてリコールを国土交通省に届出しました。

ダイハツがかつて販売していた「キャスト」
ダイハツがかつて販売していた「キャスト」

 今回の件は、一連の不正行為に関する国土交通省の立入検査を受けて、2024年1月16日、国土交通省はダイハツに対して是正命令を出しました。

 その際にキャストとピクシスジョイについて「基準不適合の可能性がある」と指摘したものです。

 この2車種について国土交通省は「リコールが必要な場合は速やかに届出を行うよう指導した」としています。

 ダイハツはこの2車種を調査した結果、「リコールの必要性があると判断」し、ダイハツとトヨタの両社がリコールを届け出ました。

 対象は以下のとおりです。

ーーー
 ●ダイハツ「キャスト」(23万9616台)
 型式:DBA-LA250S/5BA-LA250S/3BA-LA250S
 車台番号:LA250S-0000067からLA250S-0239782
 製作期間:2015年8月31日-2023年6月9日

 ●ダイハツ「キャスト」(4万8530台)
 型式:DBA-LA260S/5BA-LA260S/3BA-LA260S
 車台番号:LA260S-0000065からLA260S-0048615
 製作期間:2015年8月31日-2023年6月9日

 ●トヨタ「ピクシス ジョイ」(2万8324台)
 型式:DBA-LA250A/5BA-LA250A/3BA-LA250A
 車台番号:LA250A-0000052からLA250A-0028620
 製作期間:2016年8月31日-2023年6月9日

 ●トヨタ「ピクシス ジョイ」(6270台)
 型式:DBA-LA260A/5BA-LA260A/3BA-LA260A
 車台番号:LA260A-0000053からLA260A-0006375
 製作期間:2016年8月31日-2023年6月9日
ーーー

 今回のリコール内容(不具合部分)は以下の通りです。

「運転者席ドアにおいて、側面衝突時のドアロックの作動に関する検証が不十分であったため、衝突時にパワードアロックが作動することがあります。

 そのため、衝突時に全てのドアが施錠され、乗員の救出に時間を要するおそれがあります」

 また改善の内容は次の通りとなっています。

「全車両、運転者席のドアロックを対策品と交換するとともに取扱説明書に記載のあるキーの操作方法を修正します。

 なお、対策品の供給に時間を要することから、ご希望されるお客様にはドアロック操作にキーが使用できずリモコン操作のみに制限されますが、衝突時に施錠されない暫定措置を行い、部品の準備が整い次第、改めて案内し対策品に交換します」

 またダイハツの副社長 兼 品質統括本部長の星加宏昌氏は今回のリコールについて次のように話しています。

「国土交通省の立入検査以降、ダイハツで試験を実施してきて、この2台は基準不適合となることが分かりましたので全数(約32万台)のリコール届出をしました

 2車種を愛用されているお客様には大変申し訳無いと思っております。そういこともあり早急な対応をしました。真摯に対応することでお客様に安心して頂きたいと思っています。

 なお対策品の手配は順次やっていますが、一部でお客様に待って頂くかもしれませんが、早急にやっています」

トヨタがかつて販売していた「ピクシス ジョイ」
トヨタがかつて販売していた「ピクシス ジョイ」

※ ※ ※

 その他、今回のリコール届出の前日23日には、認証試験における不正行為に関する国土交通省による聴聞が行われ、ダイハツは「予定される当社への不利益処分の原因となる事実その他当該聴聞に係る事案に関して、当社としての意見はない旨を回答」していると言います。

 また同日にはダイハツの2月の工場稼働も公表され、「滋賀(竜王)工場 第2地区」、「ダイハツ九州株式会社
  大分(中津)第1工場/第2工場」、「本社(池田)工場 コペンファクトリー」の稼働停止を2024年1月末から同年2月16日まで延長。

「京都(大山崎)工場」ではダイハツ「トール」、トヨタ「ルーミー」、スバル「ジャスティ」を2024年1月末から同年2月16日まで延長。なお当該工場での生産車種への国土交通省による適合性確認は完了していないといい、2月17日以降の稼働再開の目処は立ってないとダイハツは説明しています。
 
 また同じく「京都(大山崎)工場」で生産されているトヨタ「プロボックス」、マツダ「ファミリア バン」については、ダイハツは「ユーザーの声や仕入先の準備状況などを踏まえ、総合的に判断する」としています。

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4件のコメント

  1. あれ?国交省立ち入り前に、トヨタとダイハツ間で全車種試験して確認した結果、
    安全性に問題ない事を確認したと公表していたのに結局、国交省立ち入り後に試験したら問題でしたって、
    隱蔽体質変わってないじゃん。そういった詳細に検証する段階を急ぎ足でやるから不正が起こったんでしょ?今回も同じことしてるじゃん。こりゃ変わらないわ。

  2. こういうので側面衝突したらどっちみち……と思ってしまうわ

    • どっちみでもいい加減な開発をしていい理由になりません。

  3. どのみち軽乗用車じゃ側面衝突されて乗員が無事で済む方が稀では。
    一般道の最高速度60キロ。交差点で信号無視の車が右から直角に衝突ともなると。

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