「冬タイヤ装着だから安心」は禁物? スタッドレスタイヤでも「走れない」可能性あり! “タイヤチェーン”携行したい理由とは
クルマの冬支度としてスタッドレスタイヤを装着することは一般的ですが、しかしタイヤを交換したからとはいえ、スタッドレスタイヤでも危険な場面があります。どういったことに注意すれば良いのでしょうか。
「スタッドレスタイヤ」でも急な坂は登れない
積雪や道路の凍結が予想される地域に住んでいる人などは、本格的な冬に備えて既にスタッドレスタイヤに履き替えたという人も多いでしょう。
しかし、スタッドレスタイヤの性能にも限界があり、積雪や凍結の状態によってはスタッドレスタイヤでも危険な場合があります。どういった点に注意すれば良いのでしょうか。
本格的な冬に突入する前に、クルマの冬支度も十分に整える必要があります。
例えば、ウォッシャー液が凍結しないように濃縮タイプを使用したり、ワイパーブレードを耐雪品に交換するなどもありますが、スタッドレスタイヤ(冬タイヤ)に履き替えることは一般的といえそうです。
スタッドレスタイヤは、夏用タイヤと比較して使われているゴムが柔らかいことに加え、タイヤの溝も細かく刻まれていることから、積雪や凍結路面を切り裂く効果もあり、しっかりグリップすることが可能です。
しかし、警報級の大雪の日や、路面が凍結してひどいアイスバーン状態となっている路面では、スタッドレスタイヤでも走行が困難になることがあります。
JAF(日本自動車連盟)の行ったユーザーテストによると、雪が踏み固められた圧雪路を登坂するテストにおいて、スタッドレスタイヤは勾配12%程度の坂道では、坂の途中から発進する場合も大きな問題なく登ることができました。
一方で、勾配20%の急な坂道となると、平坦な道から発進した時は登ることができたものの、坂道の途中からの発進ではスタッドレスタイヤでも登ることができなかったといいます。
さらに、勾配9%程度の緩やかな坂道であっても、凍結してアイスバーン状態となった滑りやすい路面ではスタッドレスタイヤでも登ることができませんでしたが、スタッドレスタイヤにタイヤチェーンを装着した場合は登ることができたという結果でした。
スタッドレスタイヤは、圧雪路や凍結路でも一定の性能を発揮することができるよう作られていますが、路面のコンディションや坂道などの条件によっては、スタッドレスタイヤでも十分ではないということがあり得ます。
そんな時に備えて、スタッドレスタイヤに履き替えるとともに、さらにタイヤチェーンもクルマに載せておくと安心です。
特に、全国13か所の国道や高速道路においては、大雪特別警報や大雪に対する緊急発表が行われるような異例の降雪がある時に「チェーン規制」を発令する可能性があることが、国土交通省によって事前に公表されています。
チェーン規制の対象区間では、過去にスタッドレスタイヤを履いたクルマでも立ち往生が発生したことがあるなど、積雪量や路面状況によっては、スタッドレスタイヤでも走行が困難になることが想定されています。
そのため、こういった道路を走行する可能性があるという人は、スタッドレスタイヤへの交換以外にも、タイヤチェーンを携行しておくことが大切です。
また、対象区間だけでなく、日陰になる場所やトンネル・橋の前後などは比較的凍結しやすい傾向にあるため、スタッドレスタイヤを過信せずにいつでもタイヤチェーンを装着できるようにしておくことがベストでしょう。
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雪道や凍結路面を走行する場合はスタッドレスタイヤを装着するのはもちろん大切ですが、スタッドレスタイヤだからといって油断は禁物です。
また、いざタイヤチェーンを装着するという時に慌てないためにも、装着方法を事前に確認して、不安な場合は練習しておくといいかもしれません。
ちなみに、タイヤチェーンには金属製のほかにもゴム製やウレタン製、布製など様々なタイプが販売されていますが、それぞれにメリットやデメリットなど特徴があるため、自分の扱いやすいタイプを選んで購入すると良いでしょう。
要は「スタッドレスタイヤでも限界があるよ」ってことを言いたいのですかね。それよりも、「プラットフォームまで減ったら、スタッドレスタイヤとして使えないよ」って方を書くべきではないかな?