もう最後…伝統的「スポーツカーブランド」の“終焉イベント”実施!? 「FF最速ホットハッチ」の系譜はアルピーヌへ

ルノー・スポールは終わるけど…

 いわばルノー・スポール、ひいてはアルピーヌは「走りのブランド」ですが、乗り手がスポーツ性を追求できるクルマ、というわけでイベント・プログラムも基本、走りまくって楽しむことがメインに据えられていました。

 ちなみに我々プレスも、じつは各媒体がダービー状態でスラロームやサーキットでのラップタイムを競い合うところを動画配信されるという、じつにルノー・スポールらしいプログラムが用意されていました。

メディア対抗レースで助っ人ドライバーとして参加する筆者
メディア対抗レースで助っ人ドライバーとして参加する筆者

 通常のミーティング取材のつもりで会場に着いたら、N1耐久のGT-Rとかエリーゼカップとか86のワンメイクといった名だたる公認競技のチャンピオン経験者、あるいはラリー競技経験の豊かな人たちまで、業界内で武闘派との呼び声の高い編集者&ジャーナリストたちが、自前ヘルメット&グローブ持参かつレーシングスーツ姿で集まっていたのです。

 こういううるさ方の関係者の中にも、じつはルノー・スポールのオーナーは少なくないのですが、スラロームでもサーキットのタイムアタックでも、1位のメディアにはメリメ氏&ウルゴン氏に挑戦権が与えられるとのことで、けっこうムキになっている人が多かった…というワケです。

 メリメ氏とウルゴン氏は、サーキットに着くまでそんなチャレンジがあるとは聞いてなかったそうですが。

 くるまのニュース取材班の奮闘ぶりは稿を改めますが、スラロームではメガーヌR.S.で初めて突っ込み過ぎアンダーステアを体験できたことが収穫でした。もうひとつサーキットのラップタイムアタックでは、操り易いけど電子制御の介入が控えめで、楽しんで攻められるからもっと走りたくなるという、正のスパイラルが存分に感じられたのでした。

 当然、オーナーの方々はそれが目的で足を運んでいます。新旧のルノー・スポールとゴルディーニ、アルピーヌのみ参加できる走行会枠は、エキスパートとビギナーそれぞれに分けられタイム計測付きでした。

 またプロドライバーが操るメガーヌR.S.への同乗走行「ホットラップ」や、メガーヌR.S.のドライビングシミュレーターなど、オーナー以外の人たちも楽しんで体験できるプログラムも用意されていました。

 さらにはパドックのメインステージでは、ルノー・ジャポンの小川隼平社長自らがモータージャーナリストの今井優杏氏と司会進行を務め、車両の解説やメリメ氏とウルゴン氏によるトークショーをはじめ、じゃんけん大会まで、アットホームな雰囲気で進行しました。

 そういえば、フランス車オーナーにとって食の楽しみは人生の最重要ごとのひとつで、ランチタイムには各出展者が趣向を凝らしていました。

 とくにアルピーヌ&ルノー・スポールの生き字引にしてハンガーエイトのオーナー、藤井照久氏はルノー・エスタフェットのキッチンカーで猪、つまりジビエのスープを提供。寒い日のパドックで貴重なグルメ体験ができるのも、フランス車の奥深さです。

 イベントの最後を飾ったのは、「オールルノーラン」。袖ヶ浦のホームストレートに3列縦隊を作って、全車でメリメ氏&ウルゴン氏を先頭に記念撮影したのですが、垂れ幕を掲げる前にウルゴン氏が名残り惜しそうに、列の後ろの方まで撮ってはスマホに収めていたことが印象的でした。

 確かにいち時代の終焉かもしれませんが、ルノー・スポールの輪は次に繋がりそうなコミュニティに成長しつつあります。

 それで思い出しました、フランスではスポーツの話題を仲間や関係者とやりとりしたら、手紙や挨拶文の定型として添える便利な表現があります。

 普段のメール末尾もクリスマスカードも絶対これなのですが、「Salutations sportives」といって相当に訳しづらいのですが、「またスポーツな場でよろしく!」って感じの意味です。

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1件のコメント

  1. 日産から吸い上げた大金が高性能車の開発資金だったが、それが無くなった後は電気自動車とかで誤魔化してくのかな?

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