昭和の「薪バス」が走った! 煙モクモクな“激レア代燃車”復活に「動く文化遺産」興奮と感動の声 どんなクルマ?
神奈川中央交通が、代燃車「三太号」を動かす様子を公式YouTubeに公開しました。ユーザーからは様々な反響が集まっていますが、そもそも代燃車とはどういったクルマなのでしょうか。
「薪エンジン」が動く! 代燃車「三太号」って?
日本のバスの歴史には、戦中・戦後に活躍した「代燃車」と呼ばれるクルマが存在しました。バス事業者の神奈川中央交通(神奈中)は、この代燃車「三太号」のエンジンを実際に動かして走らせた様子を公式YouTubeで公開しています。三太号はどういったクルマなのでしょうか。
代燃車は、正式名称を「石油代用燃料使用装置設置自動車」といいます。木炭などを加熱してガスを発生させ、そのガスでエンジンを回す自動車です。1900年前後、日本だと明治後期にヨーロッパで開発されました。日本では主に戦中・戦後の石油燃料が不足していた時期に活躍しました。
神奈中では、戦後の1952年に代燃車を全廃しましたが、1981年、薪(まき)で走るボンネット型の代燃車「三太号」が復元されています。
代燃車復元の背景や三太号の特徴について、神奈中の担当者は次のように説明します。
「三太号は1981年、当社の創立60周年を記念し、薄れゆく歴史のひとこまの再現として、当時の技法や工程をそのまま用い解体材を活用しながら、約8か月をかけて復元しました。
復元した代燃車は、1950年製のトヨタ6気筒ガソリンエンジン車に同年製のバス車体の骨格を取り入れ、薪ガス発生装置を製作・架装しました。
乗車定員は40人、排気量3870ccのエンジンで最高速度は57km/hです。ガス発生装置には最大45kgの薪を貯蔵でき、その量で約55kmから60km走行可能です」
なお、三太号の名前については、1950年頃にNHKで放送されていた子供向けラジオ番組「三太物語」の主人公“三太”から取ったといいます。
そんな三太号のエンジン始動の光景が、神奈中の公式YouTubeチャンネルで公開されました。
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