STIパーツで“運転のうまくなるクルマ”に仕上げられたスバル クロストレックに試乗!
自動車メーカーとの関わりが深いワークスチューニングメーカーが一堂に会する「ワークスチューニンググループ合同試乗会」。ライターの小鮒康一さんが各ワークスチューニングカーに試乗した模様をお届けします。今回は、スバルのモータースポーツ部門を統括するスバルテクニカインターナショナル(STI)が手掛けた車両を紹介していきます。
メーカーの生産過程ではやりきれなかった部分を補ってくれるアイテム
毎年恒例となっているワークスチューニンググループ合同試乗会が、モビリティリゾートもてぎ(栃木県茂木町)を会場に開催されました。これは自動車メーカーとの関わりが深いワークスチューニングメーカーが一堂に会するもので、今回は無限、TRD、NISMO、STIの4メーカーが参加しました。今回は、スバルのモータースポーツ部門を統括するスバルテクニカインターナショナル(STI)が手掛けた車両を紹介していきます。
スバルファンにとって憧れのブランドのひとつともなっているSTIからは、2022年末に発売されたクロストレックと2023年4月に正式発表された新型インプレッサの2台が参加。
共通したプラットフォームを持ちながらも、クロスオーバーSUVとしてアクティブな印象を持つクロストレックと、スポーティなハッチバックのインプレッサというキャラクターの異なる2台ですが、いずれも実際に空力効果のアップが見込め、操縦安定性の向上に寄与するエアロパーツとフレキシブル系パフォーマンスパーツを装着しています。
フレキシブル系パフォーマンスパーツは、フレキシブルタワーバーと、フレキシブルドロースティフナー リアを装着していましたが、これはやみくもにボディを固めるのではなく、強靭(きょうじん)でしなやかな特性を実現するためのアイテムで、フロント内輪を効果的に使うことができるようになるため、わずかにステアリングを切り込んだ際の応答遅れをなくし、思い通りのハンドリングを実現してくれるというもの。
ある意味では、メーカーの生産過程では実現できなかった部分を補うアイテムとも言え、いわば“運転のうまくなるクルマ”に仕上がっており、長距離の移動などでも集中力が持続し、疲れにくいという特性があるため、運転が苦手と感じている人にこそおすすめできるものとなっています。
実際にサーキットを走行してみても、「車両を思い通りに操ることができる感」が増しており、車高が高く、オールシーズンタイヤを履くクロストレックであっても、高速でのコーナリングでも不安感のないドライビングを味わうことができました。
Writer: 小鮒康一
1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。
STIの「タワーバー」と「ドロースティフナー」は取り付けたいと思う。「マフラー」はノーマルのままで。それで、運転をしているときに車の向きを思っている方向に向けられるようになると思うし、運転が楽になりそう。マフラーやバンパーまで手を付けると際限がなくなりそう。ほどほどの装備で運転しやすい車に乗りたい。