なぜMT車は駐車時に「謎の儀式」行う? 1速やRに入れて「発進しない?」 納得の理由とは
MT車はドライバーが自分でシフトチェンジ操作します。パーキングレンジ(P)もないため、駐車スタイルも異なりますが、駐車時にはなぜ1速やRに入れると言われているのでしょうか。
MT車ならではの「謎の儀式」とは
AT車と違い、MT車はドライバーが自分でシフト操作をします。
パーキングレンジもないため、駐車スタイルも異なりますが、駐車時になぜ「1速に入れる」人がいるのでしょうか。
以前と比べると、姿を見かけなくなってしまったMT車。いまや販売されるほとんどの国産新車がAT車です。
運転免許の取得状況をみても、警視庁の運転免許統計によると、2022年の普免合格者のうちAT限定免許取得者は7割以上にのぼります。
実際に、自動車教習所においても、MT車に乗れる免許を取得しようとする人は1割ほどしかいないようです。
MT車は操作が難しいといわれますが、どのような違いがあるのでしょうか。
クルマはエンジンから出力される動力をタイヤに伝えることで走ります。
この動力を伝える途中に歯車などで構成されたトランスミッションという変速機をはさんでおり、トランスミッションの操作で速度を変えることができます。
トランスミッションをドライバー自身が操作するのがMT車です。AT車は機械が自動で制御します。
そのため、両者のシフトパターンには違いがあり、MT車は多くの場合で「1速・2速・3速・4速・5速・6速・後退(R)」と中央に「ニュートラル(N)」が用意されています。
これに対してAT車は「P(パーキング)・R(リバース/後退)・N(ニュートラル)・D(ドライブ/前進)・LまたはB」などです。
もうひとつの違いとしてMT車には運転席の足元にクラッチペダルが存在します。
クラッチはMT車のシフトチェンジ時に操作するもので、1度動力をカットするために使われます。
クルマを発進する際は、まず、左足でクラッチペダルを完全に踏み込みます。
また駐車する際にAT車ではシフトレバーをP(パーキング)に入れてサイドブレーキをかけます
一方で、MT車の場合はシフトレバーを1速もしくはRに入れてサイドブレーキをかけますが、なぜ動かないのに1速やRに入れるのでしょうか。