クルマに備わる「謎のNシフト」って何のため? AT車のDは前進、Rは後進だけど…Nは何?

ATに「N」が存在するワケとは…めちゃ重要だった!

 そんなATにおけるニュートラルですが、どのような役割があるのでしょうか。とある自動車整備士は次のように話します。

「AT車のニュートラルは、MT車ほど使用頻度が高くなく、日常的には気にも留めないかもしれません。

 しかし、シフトチェンジを行う際に、クルマに負担をかけないためにニュートラルは設定されています。

 配列の順番として、NはDとRの間に設定されていることが一般的です。

 前進する際に使用するDと後進する際のRを直接繋いでしまうと、ギアボックスに大きく負担がかかります。

 そうさせないためにも、必ず一度ニュートラルを経由するという仕組みになっています」

 このように、ギアに負担をかけないためというのは、マニュアルにおけるニュートラルと同じ意味合いとなります。

シフト配列の中央に位置する「N(ニュートラル)」
シフト配列の中央に位置する「N(ニュートラル)」

 また、ATのニュートラルにはもう1つの役割があり、故障時のけん引用の際に用いられます。

 けん引を行う際に、シフトをDやRに入れたままとなると、万が一誤作動を起こすと大きな事故につながる恐れがあります。

 しかし、ニュートラルはどこにも動力がつながっていないので、誤作動でエンジンが動いたとしても前にも後ろにも進みません。

※ ※ ※

 ATのニュートラルは、ほかにも役割があり、走行中に腕や肘などがシフトレバーに当たってしまった際にも、DとRの間にNがあることで、前進からいきなりバックに切り替わるなどのリスクを抑えられます。

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Writer: Peacock Blue K.K.

東京・渋谷を拠点とするオンライン・ニュース・エージェンシー。インターネット・ユーザーの興味関心をひくライトな記事を中心に、独自の取材ネットワークを活用した新車スクープ記事、ビジネスコラム、海外現地取材記事など、年間約5000本のコンテンツを配信中。2017年創業。

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