マツダ3代目「RX-7」 広島の「いちがい」が育んだアウトサイダー(写真27枚)

世界を魅了した「悪い子」

 そんなピーキーなロータリー・エンジンを、「RX-7」は地を這うような流麗なデザインのボディに搭載しました。馬力ではライバルに劣りましたが、そのぶん、優れたハンドリングを備えます。誰にでも扱いやすいわけではありませんが、上手に使いこなせば速いというのが「RX-7」。そこには、こびない姿勢というか、アウトサイダー的なイメージが漂っていたのです。昭和に大ヒットしたバラエティ番組風に「良い子、悪い子、普通の子」でいえば、「RX-7」は完全に「悪い子」です。でも、そこが魅力的でした。

「RX-7」は日本だけでなく、世界中で熱いファンを獲得することに成功します。そのため、今も世界中で「『RX-7』復活待望」の声が絶えることがありません。

 とはいえ、環境対策の燃費規制に厳しい昨今、ロータリー・エンジンを復活させるのは非常に困難でしょう。マツダは「ロータリー・エンジンの開発は続けている」といいますが、「RX-7」の後継モデルは、はたして登場できるのか。はたまた夢物語なのか。なんとかマツダには頑張ってもらいたいと思うばかりです。

【了】
提供:乗りものニュース

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Writer: 鈴木ケンイチ

1966年生まれ。國學院大学経済学部卒業後、雑誌編集者を経て独立。自動車専門誌を中心に一般誌やインターネット媒体などで執筆活動を行う。特にインタビューを得意とし、ユーザーやショップ・スタッフ、開発者などへの取材を数多く経験。モータースポーツは自身が楽しむ“遊び”として、ナンバー付きや耐久など草レースを中心に積極的に参加。見えにくい、エンジニアリングやコンセプト、魅力などを、分かりやすく説明するように、日々努力している。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。

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