フロントガラスに謎の「▲マーク」何のため!? 「視線」に“チラチラ”映る「意味」とは!?

クルマのフロントガラスに、謎の「小さな三角マーク」が備わっている場合があります。どのような意味があるのでしょうか。

運転が「安定する」ための「目印」!?

 ホンダ車のフロントガラスには、左右に小さな三角形の「▲」が付いています。
 
 また一時期は、レクサス車にも似たような三角マークが付いていましたが、それぞれ目的が異なっていたようです。

フロントガラス中央下部にある「三角マーク」はなんのため?[写真はレクサス「ES」(海外仕様車)の採用例]
フロントガラス中央下部にある「三角マーク」はなんのため?[写真はレクサス「ES」(海外仕様車)の採用例]

 ホンダの三角マークは、2010年以降に発売されたほとんどのホンダ車に付いています。

 マークは、ドライバーの目の高さよりも少し上に、5mmほどの大きさの三角形が左右向かい合うように付いていて、ドライバーの視線の動きを矯正するという重要な役割を持っています。

 ホンダによると、運転が上手なドライバーがどのように視線を動かしているのか研究している際に考案されたもので、目線が上下左右に動く未熟なドライバーに比べ、上手なドライバーは視線の水平移動が多かったといいます。

 三角マークの有効性について実験を行ったところ、視線の乱れ、特に、視線の縦方向の乱高下が抑えられたことで車幅が把握しやすくなり、その結果、狭い路地などでの接触事故を大幅に減らす効果があったことから、正式採用が決まりました。

 一方レクサスの「ES」や初代「NX」には、フロントガラスの中央下部に三角マークが付いていました。

 ホンダ車の三角マークが、狭い道での車幅感覚をつかむためのものであるのに対し、レクサスの三角マークは、走行中に車線内でふらつかないための「ガイド」として使うのだといいます。

 スピードを出す高速道路では、走行中の左右へのふらつきは大事故にもつながりかねません。

 ACCやステアリングアシストといった先進運転支援技術(ADAS)が標準装備化される以前の時代には、ドライバーがしっかりとハンドルを保持し続ける以外、ふらつかずまっすぐ走るための装備はありませんでした。

 そうしたときに活躍したのがこのようなガイドでした。

 この目印と目印越しに見た車線との間隔を一定に保って走れば、車線内でのふらつきを抑止でき、安全運転につながる……という理屈です。

 実は「何かの突起物を走行中のガイドとする」方法は昔からあります。

 例えばエンジンフードとフェンダーのパネルの継ぎ目や、ワイパーブレードの凸部、運転席前のダッシュパネルの継ぎ目など、目印になる突起を活用してふらつきを防止する、というやり方は、以前から行われていました。

 かつてのメルセデス・ベンツに備わっていたボンネット上のブランドマスコットも、こうしたガイドとして活用できました。

 この方法を知っているか否かで、走行中のふらつき度合いは大きく異なります。

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