全長5m級&超豪華「ソファシート」採用! 日産「最上級クーペ」がスゴかった! V8エンジン搭載「TRI-X」はバブルを象徴するモデルだった
かつての東京モーターショーで、日産は最上級大型クーペ「TRI-X」を出展していました。どのようなモデルだったのでしょうか。
幻の国産最上級クーペ「TRI-X」
国内最大の自動車展示会「東京モーターショー」が新たに「ジャパンモビリティショー」として生まれ変わり、2023年10月28日に開催されます。
さまざまなニューモデルや新時代を予感させるコンセプトカーが発表されてきた東京モーターショーでしたが、市販化されずに「幻」に終わったモデルも数多くあります。その1台が第29回で公開された日産「TRI-X(トライ エックス)」でした。
1991年10月25日から11月8日まで幕張メッセ(千葉市美浜区)で第29回東京モーターショーが開催されました。
1991年はソ連崩壊や湾岸戦争などが起こり、日本でもバブル景気の終焉が見えはじめた年でした。
第29回東京モーターショーでは史上はじめて来場者数が200万人を突破するとともに、水素やメタノールといった代替エネルギー車も多数登場。課題を克服しつつあった電気自動車も注目された回でした。
日産は、5台のコンセプトカーと16台の参考出品車、さらに17台の市販車を展示。そのなかの1台がTRI-Xです。
TRI-Xのコンセプトは、「環境や安全への対応と、クルマ本来の走る楽しさ、美しさ、快適さとの両立を追求して生まれたレスポンシブル・ラグジュアリークーペ」と当時説明された、4人乗り大型パーソナルクーペです。
ボディサイズは全長4995mm×全幅1900mm×全高1350mmで、ホイールベースは2800mmと、堂々たるプロポーションといえます。
エクステリアは日本独自の美的感覚を意識したデザインとし、フラッグシップモデルらしい長く流麗な2ドアボディを持ちます。
フロントフェイスは低く丸みを帯びており、細いスリットが設けられたフロントグリルや薄く精悍なヘッドライトが目を惹きます。
サイドは凹凸がかなり少なく、大きな横幅を活かした豊満なスタイリングです。長いボンネットや後部に張り出したトランクにより、ロングノーズ&ショートデッキを実現しています。
室内は大人4人が長距離移動しても疲れないことを目指したといい、座面と背もたれが一体化した高級ソファのような本革シートを前後に装備しています。
インテリアはベージュ基調のレザーが使用され、後席まで連続する太く大きなセンターコンソールは木目パネルで覆われ、フラッグシップらしい高級感が演出されています。
インパネには高級モデルの証ともいえるアナログ時計が装備されたほか、当時最先端のナビゲーションシステムやテレビ機能などが一体化されたマルチインフォテインメントシステムを装備。
パワートレインは最高級セダン「プレジデント」や「インフィニティQ45」などにも採用されたV型8気筒DOHC「VH型」エンジンですが、メタノール混合燃料に対応し、メタノール割合0~85%をカバーするなど、環境に配慮されている点も特徴です。
そのほか、前輪から得た情報をもとに路面状況を推定し、後輪の制御を行うプレビューアクティブサスペンションや、3次元に文字やゲージが浮かぶ「遠方結像電子メーター」、日本舞踊の所作からインスピレーションを受けた「動き演出ワイパー」など、美しさと先進性を追求した意欲的で斬新な技術を多数採用しています。
その完成度の高さから国産最高級クーペの登場かとも囁かれましたが、バブル崩壊もあってか市販モデルは登場せず、幻と化してしまいました。
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なお、次回のジャパンモビリティショーでは、日産は「さあ、未来にもっとワクワクを。」をテーマに、最新のEV(電気自動車)コンセプトカーや先進技術をインタラクティブなブースで展示。
移動と社会の可能性を広げる電動化技術やさまざまな取組みをリアルとバーチャルが融合した世界で体感できるようにし、日産が目指すワクワクする未来の姿を示すといいます。
ジャパンモビリティショーでも、どのようなモデルが登場するのか期待が高まります。
室内は大人4人が長距離移動しても疲れないことを目指したといい、座面と背もたれが一体化した高級ソファのような本革シート。
こんなシートで長時間移動すると疲れるに決まってるだろ?
ソファなんて物は短時間座るからフカフカと気持ちいい物で長時間座ってると疲れる物。
そのくらい分かりきった事だと思うけど?
体が安定しないから疲れそうだよね。
乗り降りを考慮しなければがっちり固定されるフルバケが1番楽。