全長5.3m超えなのに走りが「機敏」!? 衝撃度は「ランエボ」級! 2024年発売の新型「四駆」 三菱「トライトン」に速攻試乗!
実際に試乗してみたら「納得」の仕上がり!
そんな新型トライトンへ実際に試乗することができた。
私たちメディア向けに用意されていたコースは、増岡さんが全開走行した周回路でなく、デコボコや車体を傾かせるキャンバー、モーグル路、そして普通なら絶対に試せないような急勾配となっているジャリ道の登坂&降坂路などの悪路コースだった。
コースは、新型トライトンを買ったお客さんでも出くわさないような悪条件を、連続してコースにしたようなイメージで、同乗していると「ゆっくり走るジェットコースター」のようだ。
まずハンドルを握ってみて「なるほど!」となった。
ラダーフレーム構造のクルマに乗っている人なら誰でも解るけれど、通常ならハンドルとタイヤの間に5つくらいゴムを介したようなステアリングフィールを持つ。明らかに乗用車と違う運転感覚だ。
なのに新型トライトンは、ハンドルの遊びを感じることなくシャープ。だからこそ、ラリー車のような走りが出来るのだと思う。
エンジンだってトルクフルだ。
ちなみにジェットコースターのようなコースは、悪条件の区間だけユックリ走ることで、新型トライトンなら簡単にクリアできてしまう。
増岡さんがあれだけガンガンに走って大丈夫であれば、多少の入力なんか全く問題無いと思う。
三菱のクルマに乗って心底驚いたのは、2007年発売の「ランサーエボリューションX(テン)」(ランエボX)以来だから、16年振りということになります。
逆に考えると、16年の間、私のようなクルマ好きを満足させてこなかったワケです。
やはり魅力的な新型車こそメーカーの活力となります。
ここにきて元気を取り戻し始めた三菱が、こうしたニューモデルで新車攻勢を掛けてくるのだから楽しみだ。
好調な売れ行きを見せている「デリカミニ」に続くのが、今回試乗した東南アジアで人気のトライトンということになる。
新型トライトンはトヨタ「ハイラックス」のライバルという立ち位置にあり、日本で販売されるモデルもハイラックスと同様にリアにもドアを持つダブルキャブ仕様だ。
前述の通り、ボディサイズは全長5360mm×全幅1930mm×全高1810mmと、近所のコンビニや買い物の足として使うには大きいものの、休日の遊びの相棒なら問題無し。
一方で、リアシートは乗用車と全く変わらないクオリティを持つので、ファミリカーとしても十分に使える。
加えてディーゼルだから燃費良いうえ、レギュラーガソリンより20円以上安い軽油で走るのも嬉しい。
何より筆者は、増岡さんの走りにヤラれてしまい、もう置く場所がないほどクルマを持っているのだけれど、どれかと入れ替えようかと真剣に考え始めてしまっているほどだ。
今後世界的にBEV(電気自動車)などの電動化が進んでいるなかで、愛車として最後に選ぶ純エンジン車は、トライトンのように燃費が良くドッシリしたクルマが良いのかもしれない。
もしBEVで同じようなスペックを持たせようとしたら、もっと重くて、しかも相当高額になりそうだ。
Writer: 国沢光宏
Yahooで検索すると最初に出てくる自動車評論家。新車レポートから上手な維持管理の方法まで、自動車関連を全てカバー。ベストカー、カートップ、エンジンなど自動車雑誌への寄稿や、ネットメディアを中心に活動をしている。2010年タイ国ラリー選手権シリーズチャンピオン。
よーく考えてみるとあまり利口でないな。60kgや100kgの人間運ぶのに2.4tonの車重とは恐れ入った。人間とは罪深いな。