日産「スカイライン」にSUV? 先進的すぎた「クロスオーバー」後継車もある!? 「あきらめない」スカイラインの未来つなぐカギとは
1957年に登場し現行型で13代目となる日産の老舗ブランド「スカイライン」には、時代に先駆けたモデルが多数ありましたが、なかでも近年注目を集める「クロスオーバー」モデルを15年以上も前に誕生させていました。
クラウンよりも15年も前に「クロスオーバー」を投入していた日産の「先見性」
70年近い歴史を持つトヨタ「クラウン」は、16代目に登場したクロスオーバーモデルで大変革を遂げたことで、老舗ブランドの人気を復活させています。
同様に古くから続く日産「スカイライン」ですが、すでに15年以上前に同様のクロスオーバーモデルを登場させていました。早すぎた「スカイラインクロスオーバー」の功績と未来の可能性について紹介します。
日産「スカイラインクロスオーバー」(J50型)はもともと、日産の北米向け高級車チャンネル「インフィニティ」のクロスオーバーSUV「EX」として、2007年に誕生したモデルです。
プラットフォームなどのコンポーネントは、ほぼ「G35」(V36型スカイライン)と共用しており、排気量3.7リッターのV6エンジンに、当時としては多段だった7速ATを組みあわせて縦置きにレイアウト。
後輪もしくは4WDで駆動する方式を採用し「G35のハンドリングと乗り心地の良さを持つ小型プレミアムSUV」として販売されました。
インテリアの質感も良く、スカイライン譲りのハンドリングや乗り心地などで、登場当時非常に高く評価されていました。
日本では2009年に登場していますが、SUVという割には後席や荷室が狭いことに加え、燃費が悪く自動車税も高い3.7リッターエンジン仕様しか設定がなかったこと、同クラスで競合する「ムラーノ」があったこと(こちらは廉価な2.5リッター版も設定)などが、国内では大きなネックとなったようです。
さらに安い2WDですら420万円から472.5万円(4WDは447.3万円から499.8万円)と非常に高額だったことも重なり、販売は苦戦。2014年には国内販売が終了してしまいました。
スカイラインの長い歴史のなかでも、スカイラインクロスオーバーはわずか5年、1世代での終了となっています。
もしもあの時、中国専売で出していた廉価グレードの2.5リッターV6ガソリンエンジン車(しかもホイールベースを80mm伸ばしたロングホイールベースだった!)を追加していれば、きっと違った結果となっていたかもしれません。
昨今は国産クロスオーバーSUVの価格は上昇傾向にあり、300万円後半から500万円程がボリュームゾーンとなっています。
2023年秋登場の新型「クラウンスポーツ」も、クラウンクロスオーバーの価格帯と同様の400万円~600万円と予測されており、高額なSUVモデルの注目度も高まっている状況です。
スカイラインクロスオーバーも登場があと15年遅ければ、この波に乗ることができたのかもしれません。
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