パワフルな走りが魅力の「軽ターボ」なぜ取り扱い注意?「オイル交換」サボっちゃダメ! 何キロごとに交換すべき?
最近の軽ターボはパワフルなうえに、扱いやすく燃費も改善されたと評判も上々ですが、しかしその分、定期的なメンテナンスが必要と言われています。そんな軽ターボではこまめにエンジンオイルを交換するべきなのですが、一体なぜなのでしょうか。
軽ターボの「オイル交換」なぜ必要?
昨今は新車販売の4割を「軽自動車」が占めるなど、人気を誇っています。
そんな軽自動車にはNA(自然吸気)エンジンとターボエンジンが用意されることが多く、なかでも軽のターボエンジンは、わずか660ccという排気量で自主規制枠いっぱいの64馬力というパワーを確保しつつ、燃費もNAとそれほど差がないところまで改善されたと評判です。
パワフルさが魅力の軽ターボですが、その分、定期的なメンテナンスが必要とも言われており、なかでも「こまめなエンジンオイル交換」が必須とされていることを知らない人も少なくないようです。
パワフルな走りと引き換えに、なぜマメなメンテナンスが必要なのでしょうか。
ターボの仕組みは、排気ガスの流れを利用して「タービン」を回し、圧縮した空気をエンジンの燃焼室に送り込むことで燃焼パワーを増幅させるというもの。
660cc以下という制限がある軽自動車では、排気量を増やさずにパワーを増強する手段として最適で、経済性を優先させたNAと、力強く走れるターボを設定するのが一般的になったのです。
良いことばかりに見えるターボですが、別の見方をすれば強制的にエンジンへ空気を送り込むわけですから、どこかに負荷がかかってしまうもの。そのため、こまめなオイル交換が必要だといいます。
現役のT整備士に聞いてみました。
「ターボには吸気と排気用に2つのタービンがあって、この2つを繋ぐ『シャフト』と呼ばれるパーツは非常に高回転で稼働し、負荷がかかりやすい構造となっています。
その構造上、エンジンオイルで潤滑・冷却する必要があり、ターボエンジンはNAエンジン以上にエンジンオイルを酷使しています」
重要なエンジンオイルが熱によって劣化したり、金属部品が擦れて発生するスラッジなどによって汚れが増えると冷却性能も下がり、ターボ本来の性能が発揮できなくなります。その結果、パワーもダウンしてしまうのです。
また目詰まりすればオイル漏れも起きやすくなり、十分に潤滑されなければシャフトが焼き付くなどのトラブルも発生しやすくなります。
「エンジンオイルは交換できる消耗品です。つまりターボとエンジンの性能を維持するためには、状態の良いオイルを常に使えばいいわけです。
だからこそ軽自動車のターボエンジンは、NAエンジン車以上にエンジンオイルを交換する必要があるのです」
一般的なNAガソリンエンジンの場合は「1.5万km程度の走行距離がオイル交換の目安」と言われていますが、よりエンジンオイルに負荷をかけているターボエンジンは「5000kmが目安」と言われています。
しかし実際は3000kmごと、または半年程度で交換したほうが良いとT整備士は言います。
「一般道を走る機会が多い場合は、この目安に当てはまらない可能性が高いです。というのも、ストップ&ゴーが多い一般道がメインの場合は、『シビアコンディション』に該当するからです。
特に軽自動車は燃費を稼ぐためにアイドリングストップなども装備されており、エンジンオイルに負荷がかかっています。
そのためメーカーが想定しているものよりもオイルは厳しい状況となっていて、走行距離が5000kmに満たなくても半年に1度、または3000kmを目安に交換したほうが、ターボエンジンのコンディションを維持しやすくなります」
気になるエンジンオイル交換の費用ですが、排気量が小さい軽自動車は使用するオイルの量も普通車と比べて少なくて済むため、おおよそ5000円から1万円ほど。月に数千円の負担でエンジンの調子が維持できるなら決して高くはないと言えそうです。
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日常の足として活躍する軽自動車ですが、そのぶん定期的なエンジンオイル交換をあまり意識していないオーナーも多いようです。
しかし実際は、排気量が小さいからこそマメなオイル交換が必要となっており、トラブルを未然に防ぐように意識しましょう。
「1.5万km程度の走行距離がオイル交換の目安・・」
鵜呑みにする人はいないでしょうが1.5万キロなんて絶対ダメ!
こちらは山間部なのでエンジンに負担掛かりますので軽のターボ車は3000kmが当たり前です。