タイヤから生えてる「謎の毛」何のため? 切ってもいいの? 意味はある?

新品のタイヤにはヒゲのようなものが付いていることがありますが、何なのでしょうか。切った方が良いのでしょうか。それとも放置していて良いのでしょうか。

スピューは製造過程で生まれる

 新品のタイヤを見ると、表面にヒゲのような細長いゴムがいくつも付いていることがあります。これは「スピュー」と呼ばれるものですが、なぜ付いているのでしょうか。

タイヤに付いているスピュー(画像:写真AC)
タイヤに付いているスピュー(画像:写真AC)

 スピューは、タイヤの製造過程でできるものです。

 タイヤは、天然ゴムや合成ゴム、カーボン、硫黄、シリカなどでできていますが、製造時に材料を金型に入れて固めようとすると空気を抜く必要が生じます。

 金型には空気抜きの穴がありますが、この穴にゴムが入り込んでそのまま固まったのがスピューです。

 原則としてタイヤは、スピューが切られた後に新品として出荷されていますが、一部はタイヤの表面が傷付かないようスピューを少し残して切っている製品もあるといいます。

 ただ、スピューがあっても、タイヤの性能や実際の走行にはほとんど影響はありません。

 新品のタイヤを装着しての「慣らし走行」は「タイヤの皮むき」とも呼ばれ、その過程でスピューも擦り切れてなくなります。

 しかしヒゲ付きタイヤがどうしても気になる場合はどうすれば良いのでしょうか。

 その場合、はさみやニッパーなどでスピューを1本ずつ切り落とす方法もありますが、タイヤの表面を傷付けてしまうおそれもあるため、作業には十分な注意が必要です。

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