「片手ハンドル」カッコいいと思ってるの「オジサン」だけ? 窓から「ヒジ出し」もはや「昭和の謎しぐさ」なのか!?
昭和の映画を観ていると、タバコをふかしながら片手ハンドルで窓から肘(ヒジ)を出してクルマを運転するシーンがあります。当時は格好良かったのかもしれませんが、今となっては「危険」でしかないスタイルといえます。
肘(ヒジ)出し運転は「危険」でしかない!
かつては、クルマの窓を開けて右腕を窓から出したり、右肘(ヒジ)を窓枠の下端部(ウインドウライン)に置いたりしてクルマを運転しているドライバーをよく見かけました。
走行中に窓を開けていると、季節によっては暑かったり寒かったり、状況によっては危険だったりするのに、なぜわざわざ窓を開けて腕を出したりしていたのでしょうか。
早朝や夜間といった多少涼しい時間帯であればまだしも、日中に窓を開けながら走るということは、昨今の猛暑のなかではちょっと考えられないものです。
気象庁の統計によると、東京地方の8月の最高気温(日最高気温の月平均値)は、昭和56年(1981年)は30.0度、平成12年(2000年)は32.4度だったのに対し、令和2年(2020年)は34.1度で上がっているといいます。
暑かったはずの昭和や平成前半のころの日本の真夏も、今よりはずっと涼しかったことがわかります
窓を開けて腕や肘を出して運転していた理由については、人によってさまざまあるようです。
SNSなどでは、「エアコンをつけなくても風を感じられるので涼しい」「窓枠を肘置き代わりにするとラク」「タバコを吸っているため」「眠気を覚ます方法として腕に風を当てていた」などといった声が見られます。
その多くは漫画や映画の影響が大きく、窓から腕や肘を出して運転している様子がカッコ良く映ったので真似していた、というのが大半のようです。
また昔のクルマは、ウインドウラインが低かったために肘を置きやすかったのです。
ウインドウラインが高くなった昨今のクルマでこれをやると、あまりカッコ良くないばかりか腕が疲れそうですが、今でもやっている人をまれに見かけます。
ただ、ドライバーが右腕を窓から出しているということは、左手のみでハンドルを握っているということ。片手でハンドル操作をすることは、普段は大丈夫であっても、緊急時に回避が遅れてしまったりするなどで大変危険です。
また、前方のクルマが跳ね上げた小石や何かの破片が飛んできて腕に刺さりけがをしたり、大きな衝突や横転事故を起こしたりした際には、片腕を失うリスクすらあります。
筆者の友人で、峠道を走行中に横転した際、窓枠に手を引っかけていたために指先をすり潰してしまった、という人がいました。
けがをするリスクがあるだけでなく、対向車が「喧嘩を売られた」と勘違いして追いかけてきたり、後続車が何かの手信号だと勘違いしたりなど、片手出し運転にはさまざまなリスクがあります。
カッコ良いかもしれないですが、窓から腕や肘を出した状態で運転をすることは、危険ですので、今すぐやめてください。
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ちなみに、走行中に窓から手を出して空気を揉むと……という有名な話もありますが(下品な話なのでピンとこない人はスルーしてください)、危険なだけでなく、その様子が後続のクルマに撮影されたうえ「SNS上に共有されて大恥をかく」というリスクもありますので、やらないほうが良いでしょう。
かっこいい!!と思うなら、真冬に片腕出して運転してみろ!
昔は車にク-ラがない時代、よく片手出し運転してた人多かった。しかし事故が多く警察の取り締まり対象になってから減ったがここ最近、若者(30~40代)中心に片手運転してる車によくで合う。何がかっこいいのでしょうか?