えっ…ボンネット「半開き」だよ! “違反”につながる可能性も? 絶対に閉めるべき理由とは
街中を走っているクルマの中に、ボンネットが半開きの状態になっているのを見かけることがあります。ボンネットが半開きのまま走ってしまうと、どのような問題があるのでしょうか。考察します。
ボンネットが半開きのまま走行するとやっぱり危険?
街中を走っているクルマの中に、ボンネットが半開きの状態になっているのを見かけることがあります。
ボンネットが半開きのまま走ってしまうと、どのような問題があるのでしょうか。
ボンネットは、主にクルマの前方にあるエンジンルームの“フタ”のような存在で、中にはエンジンやバッテリーなどクルマを動かすためのさまざまな“装置”が入っています。
走行中にボンネットが開いてしまうと危険なため、簡単には開かないような仕組みになっています。
基本的に、ボンネットを開けるためには、車内にあるスイッチを操作してロックを解除し、これによりボンネットがわずかに開いた隙間に手を差し込んでレバーを倒すと大きく開けられるという、二段階の手順が必要です。
しかし、クルマによってはボンネットのロック解除スイッチと、給油口を開けるスイッチが似たような位置にあるため、ガソリンスタンドで誤ってボンネットを開けてしまう可能性があります。
誤って開けてしまったことに気づかなかったり、ボンネットを開けて作業した後に完全に閉まっていなかったりすると、段差に乗り上げた衝撃でボンネットが完全に開いてしまう恐れがあり危険です。
万一、走行中のボンネットが開いてしまった場合、視界がボンネットによって塞がれてしまうため、大きな事故に繋がる可能性があります。
もし車内のロック解除スイッチを操作してしまったとしても、すぐに全開になるわけではありませんが、高速道路など走行スピードが速いと風圧で開いてしまう可能性が否定できません。
高速道路などで開いてしまうと、クルマを降りて閉じようと思っても安全に停車できる場所を探すことが困難になるほか、道路上に停車してしまうと後続車から追突されるリスクもあります。
さらに、走行中の強い風に煽られてボンネット自体が飛んでしまうと、自分のクルマが損傷するだけでなく、道路上の落下物となって他のクルマに損害を与えてしまう可能性があり危険です。
クルマから外れて落下したボンネットが原因で他のクルマなどに損害を与えた場合、「高速自動車国道等運転者遵守事項違反」として3か月以下の懲役または5万円以下の罰金が科されることもあります。
トヨタでは、ボンネットを開けた後は、走行前にはボンネットがしっかりロックされたことを確認する必要があるとしており、「ロックせずに走行すると、走行中にボンネットが突然開いて、重大な傷害におよぶか、最悪の場合死亡につながるおそれがあります」と注意喚起しています。
こういった事故を防ぐためには、自分のクルマのボンネットのロック解除スイッチの場所を把握しておくことが大切です。
特に、給油口を開けるスイッチと間違わないようにすることや、レンタカーなど普段運転しないクルマはよく確認してから操作し、ボンネットを開けた時には、確実に閉まったことを確認するようにしましょう。
ボンネットを閉める方法はクルマごとに異なっており、ボンネットをある程度の位置まで下ろしてから手を離すことで、ボンネットの重さを利用して閉めるタイプと、ボンネットを一度下まで下ろしてから、ロックのある部分を手で押さえることで完全に閉まるタイプがあります。
走行前には、ボンネットに隙間が開いていないか目視でチェックすることも大切です。また、走行中にボンネットが浮いている気がするなど違和感がある時には、安全な場所に停車して状態を確認しましょう。
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ボンネットが半開きになった状態で走行すると、風圧で完全に開いてしまい視界が塞がれて事故に繋がる可能性があるほか、ボンネットが外れて周囲のクルマに損害を与えてしまう恐れがあります。
事故や交通違反とならないためにも、走行前にはボンネットが確実に閉まっていることを確認し、走行中に違和感があれば停車してチェックすることが大切です。
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