夏のクルマが暑すぎて“モノ”が溶けるってマジ!? 車内放置すると大惨事になるもの3選
エアコンを止めた夏の車内は、70度を超える高温になることがあります。そんな高温状態のクルマのなかに放置すると大変な事態になり得る物があるといいますが、それは一体何でしょう。
えっ、車内放置でドロドロに溶けるものがある!?
外気温が高い夏は、エアコンを止めるとすぐにクルマの室内が暑くなりますが、なかでも直射日光を浴びるダッシュボードは車内でもとくに暑くなりやすい場所だといえるでしょう。
くるまのニュース編集部は2023年7月、最高気温37.8度を記録した晴天の日に埼玉県内某所の駐車場で車内の温度上昇についての実験を実施しました。
エンジンを切った状態でダッシュボード付近の温度は、昼の12時の実験開始時は40℃だったものの開始5分後には51.3℃となり、30分後は65.9℃、1時間後には72.5℃に達する結果となりました。
人間の皮膚は、45度の低音なら1時間、70度以上の高温なら1秒程度で火傷すると言われており、夏は火傷するほどダッシュボードが熱くなることがわかりましたが、同時にさまざまな物を放置する実験も行いました。
そのなかから、車内に置き忘れると大惨事になるものを3つ紹介します。
●ろうそく
今回の実験では、クルマの形のろうそくを用意したところ開始30分後に溶け始め、1時間後にはクルマの形は跡形もなくなってしまいました。
念のため、ダッシュボードに布を敷き、暑さで物が溶けても問題ないように対策済みだったものの、溶けたろうが布を伝って助手席の足元にこぼれ、フロアマットがろうまみれになるという大惨事が発生。
さらにろうが再び固まって、取り除くのがかなり大変でした。
ろうそくは暑い車内に放置すると非常にやっかいなことになるということがわかりました。
●スマホやタブレットなどの電子機器
スマートフォンやタブレットなど、現代人に欠かせない電子機器ですが、今回の実験ではロックが解除できなくなったタブレットを車内に放置してみました。
開始10分後にダッシュボード周辺が52.1度に達した段階で「高温注意」が表示され、これ以上は危険ということでタブレットの実験はそこで終了。たった10分で使い物にならなくなることという結果になっています。
ちなみに、Apple社によると、iPhoneやiPadには本体が熱くなりすぎないように保護する機能が組み込まれており、0度から35度の場所での使用が推奨されています。
動作温度の範囲を超えると充電が遅くなったりディスプレイに何も表示されなくなるといった症状が現れるといいます。
気になるのは、昨今増えている、スマホのアプリでカーナビゲーションを使用するケースです。暑い車内でナビアプリを使っているときに高温注意が表示されることもあるでしょう。
その場合、「温度:iPhone を冷やす必要があります」という警告が表示され、ディスプレイがオフになる場合がありますが、音声による経路案内は引き続き機能。
曲がり角に近付くとターンの合図としてディスプレイが発光するとApple社は説明しており、カーナビとしては使うことができるようです。
●チョコレートやグミ、マシュマロといったお菓子
子どもをクルマに乗せるときなど、飽きないようにお菓子を食べさせることがあるでしょう。そんなお菓子も暑さの影響を受けるもののひとつです。
チョコレートが暑さで溶けてしまうのは広く知られていますが、意外にもグミやマシュマロなどが溶けてしまうことがわかりました。
今回の実験では袋に入れたまま車内に放置。30分後に65.9℃に達した時点で溶け始め、1時間後に72度を超えたときには袋のなかでドロドロに溶けてしまい、原形をとどめていない状態となりました。
前述のように、車内で子どもに食べさせることもあるかと思いますが、うっかりグミを落としてしまい、それに気づかず暑い車内に放置すれば、落ちたところで溶けてベトベトになることが想像できます。
落とさないように気を付けたり、一粒ずつ渡すなどして、車内に放置しないように気を付けたほうが良さそうです。
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なお、今回の実験では、半熟の目玉焼きやベーコンが焼けたり、レトルトのカレーが程よく温められることもわかりました。
しかし、暑い日に車内にものを放置することは、思わぬトラブルを招くことになりかねません。溶けたり壊れたりする可能性があるので、十分に注意しましょう。
その頃には交通量も激減。意味もなくなるのではないか?