完成20年の今も通れず…国道362号「馬路トンネル」いつ開通? 大井川に至るバイパス計画とは
静岡県の山奥に、完成から20年後の今も通れないままとなっている国道トンネルがあります。どのような計画があるのでしょうか。
整備進む「本川根~静岡バイパス」
静岡県の山奥に、完成から20年が経過しているにもかかわらず、いまだ通れないトンネルがあります。開通する日は来るのでしょうか。
大井川上流の川根本町から静岡市葵区(市中心部)へ向かう際に通ることになるのが、国道362号です。
この道路は川根本町と静岡市を結ぶ数少ないルートで第2次緊急輸送路にも指定されていますが、道幅が狭く急カーブの多い山道となっているため川根本町側で改良が進んでいます。
それが国道362号の「本川根~静岡バイパス」です。延長約10kmにわたり幅員8m(車道2車線)の走りやすい道路に整備するもので、1981年度から事業が進んでおり、約7kmは完成しています。
しかし一方で、できているのにずっと通れないトンネルも存在します。「本川根~静岡バイパス」の2-1工区に位置する馬路(まじ)トンネルです。
大井川鐵道の千頭駅付近(川根本町)から静岡市へ国道362号を進んでいくと、馬路大橋を渡った先にこのトンネルが見えてきます。しかし入口は車止めで封鎖されているため、先へ向かうには、トンネル手前から右へ延びる細い現道を進んでいくことになります。
馬路トンネルの銘板には「延長292m」、完成は「2003年6月」と記されており、完成からすでに20年経過していることが分かります。
静岡県の資料によると、この馬路トンネルを含む2-1工区は、全長1.6kmのうち1.3kmは整備済みで、現在は残り0.3kmの区間で工事が続いています。
この区間の大半を占める長さ220mの橋が架かれば通れるようになるといいます。開通は2026年度の見込みです。
バイパス整備により、幅が狭くすれ違いが困難な箇所が解消され、安全面や防災面の向上、救急搬送や観光振興への寄与などが期待されています。
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