高速料金所で「1000円札ピラピラ」!? もはや懐かしい「昭和の謎しぐさ」の意味は? いまだ一部では残る例も
かつて多くのドライバーが実践していた「1000円札ピラピラ」。一種の「ドライビングスキル」といっても過言ではない「昭和しぐさ」について紹介します。
「お札ピラピラ」で実現!? より「スピーディ」な現金支払い方法とは
かつて有料道路などの料金所の手前では、ドライバーが窓から腕を出して「1000円札をピラピラさせる」という光景がみられました。
多くのドライバーがやっていたこの「現金ピラピラ」には、いったいどんな意味があったのでしょうか。
この“現金ピラピラ”は、特に定額料金の有料道路で、昭和から平成初頭までは良くみられた光景です。
料金所ゲートが近くなると、ドライバーは速度を緩めつつ窓を開けて腕を出し、手に持った1000円札をピラピラさせながら、ゲートに近づいて行ったものでした。
これは、料金所の係員に「1000円札で払うよー」という表示のためのもの。
1000円を確認した係員さんは、すばやく釣銭とレシートを用意し、お札を受け取るのと同時に渡してくれます。
こうすることで、料金所渋滞を少しでも緩和することが目的でした。
ETCなどなかった2000年代よりも前の時代、ドライバーにとって料金所をスムーズに通過することは、ひとつのドライビングスキル。
一方で料金所の係員さんとしても、もたつきなくスムーズに通過してもらうことにやりがいを感じていたような気がします。
係員さんは、1000円札での支払いを想定したお釣りの山をいくつもつくっておき、小銭がこぼれることがないように、ドライバーの手のひらに、レシートとともにぎゅっと渡してくれたものでした。
こうすることで、最小限の停止時間で、華麗に料金所を通り抜けることができたのです。
いまでも、ETCもクレジットカードも使えない有人の料金所ではこの光景をみかけることがあります。
もちろん昭和世代の筆者(河馬兎)も、1000円ピラピラしています。
またこれに関連して、昭和から平成初期のクルマには、運転席のまわりに必ずといっていいほど「コインホルダー」が装備されていました。
いちいち財布からお金を出すよりも、コインホルダーから硬貨をとって支払うことができればスピーディですし、受け取った釣銭をとりあえずコインホルダーへしまうこともできます。
現在は、ETCが装備されたことのほか、防犯上の観点からも、コインホルダーは装備されなくなっています。
しかし現金オンリーの有料道路や駐車場を利用する際、ふと「昔は小銭をコインホルダーから出し入れしていたな」と思い出します。
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ほかにも、エンジン始動後に暖機運転を欠かさなかったり、エンジンを切る直前にアクセルを煽って空ぶかしをしたりなど、昭和・平成のドライバーなら「あった、あった!!」と共感したくなることは多くあります。
このほかにも、皆さんが覚えているクルマの「昭和しぐさ」にはどういったものがあるのか、思い出してみてはいかがでしょう。
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