メーター内の「謎の赤い部分」どんな意味? 針が赤い部分に入るとどうなる? 最近の人は知らない「レッドゾーン」とは
タコメーターのなかでも赤く示された領域は、一体どのようなことを示しているのでしょうか。また、その領域に達してしまうことはあるのでしょうか。
タコメーターの「赤い領域」どんな意味?
クルマの状態を把握するうえで欠かせないのがメーターです。このうち、一般的にはスピードメーターと隣り合うように並んでいるのが「タコメーター」です。
そんなタコメーターですが、スピードメーターとは違って数値表示の最も高いエリアは赤く囲われています。一体どのような意味があるのでしょうか。
タコメーターの役割はエンジンの回転速度を測定・表示することで、表示する値は0が最小で、最大値は車種により5から9などを示しています。
単位は×1000 rpm(rotations per minute)で1分あたりの回転速度を示しています。
このタコメーターを確認することで、エンジンを回しすぎて過度に燃料を消費していないか、シフトチェンジをどのタイミングですればいいか、効率よくパワーが引き出せる回転域を利用しているかなどを把握することができるのです。
自分でギア選択をするMT(マニュアルトランスミッション)車では重宝したものの、エンジン回転速度や車速、アクセルの踏み具合などを考慮し、自動で変速を行うAT(オートマチックトランスミッション)車が一般的な現在では、エンジンが動いている「雰囲気」を示すという目的ももちつつあります。
そんなタコメーターですが、メーターの最後のほうにある赤く示された部分はどのような意味があるのでしょうか。自動車整備工場に勤めるF整備士は以下のように話します。
「エンジンには個々に回転速度の限界があり、あの赤い領域はエンジンが持つ回転速度の限界に近づいていることを教えてくれるものです。
その領域を超えた回転速度に達すると、エンジン内の温度が高まりすぎたり、金属疲労を起こすなどでエンジンブロー(致命的なダメージが加わりエンジン内部が大破すること)してしまうこともあります。そこまで回さないための目安として設置されているといえます」
赤い領域は、いわゆる「レッドゾーン」とも呼ばれる回転速度域で、ここまで回転速度が上がった状態は、エンジンが許容する回転速度の限界に近いことを示しています。
MT車では例えば5速から4速にシフトダウンする際に、間違って2速に入れてしまうなどで、速度に対して低いギアと接続されてしまい、レッドゾーンへ入ってしまう可能性があります。これを過回転(オーバーレブ)といいます。
なお、AT車では自動でシフトアップやダウンしてくれるため、法定速度内でオーバーレブすること、つまりレッドゾーンに達することはほぼないでしょう。
また、空ぶかしをしてもオーバーレブを防止する「レブリミッター」が作動し、レッドゾーン以上まで回らないようになっています。
ただし、AT車であってもエンジンブレーキでスピードを落とそうと無理なシフトダウンをした場合、エンジン回転数がレッドゾーンに迫るほど上がり過ぎてしまうこともあります。
もちろんレッドゾーンに入っていないのですぐに故障することはないのですが、必要のない高回転域の多用は単にエンジン故障を招くだけでなく、大きな騒音は振動を発すことになり、必要以上に燃料を消費することにもつながります。
運転中は適宜タコメーターを確認し、フットブレーキと併用しながら上手にエンジンブレーキを利用したほうがよいでしょう。
最新のAT車だと軽でもパドルシフトでマニュアルで落とそうと思っても回転数が高すぎると警告音がなってシフトダウンできませんね。
確かに。今やタコメーターが付いてない車が多いからレッドゾーン以前にタコメーターの段階で謎でしょう。
中回転域までがパワーバンドで高回転域はただ回るだけってエンジンが殆どですし…
もう、レッドゾーンまでブン回して楽しい車はほぼ無い!そんな物は「走りのテンロク」の終焉と共に終わったのだ!