本当? エンジン始動しながらの「給油」は違反? なぜNG? 絶対オフにすべき理由とは
ガソリンスタンドでは、給油作業中にはエンジンを停止するよう求められます。エンジンをつけたまま給油したからといって“即爆発”というわけでもありませんが、なぜなのでしょうか。解説します。
エンジンをつけたまま給油すると危険がいっぱい
ガソリンスタンドでは、給油作業中にはエンジンを停止するよう求められます。エンジンをつけたまま給油したからといって即爆発に繋がるわけではないのですが、一体どうしてエンジンをオフにしなければならないのでしょうか。
スタッフが給油作業を行うフルサービスの店舗では、給油前にエンジンを停止するよう求められます。
セルフ式ガソリンスタンドでは給油作業をドライバーが自ら行いますが、セルフ式でも同様に給油中はクルマのエンジンを停止しなければなりません。
給油作業を開始する前にはアナウンスや操作パネルの表示などでエンジンをオフするよう注意喚起があるほか、エンジンをかけたまま給油しようとすると、ガソリンスタンドのスタッフにエンジンを切るよう求められることがあります。
これは、危険物の規制に関する政令第27条6項1のロにおいて、「自動車等に給油するときは、自動車等の原動機を停止させること」と定められているためです。
ガソリンスタンドでは販売されているガソリンや軽油、灯油などの燃料は危険物に指定されており、中でもガソリンは特に可燃性が高く、静電気などのわずかな火種でも着火して火災や爆発が発生する恐れがあります。
また、ガソリンは常温でも可燃性の蒸気が発生しやすく、特に、吹きこぼれなどによりガソリンがクルマのボディや地面などに広がることで気化しやすくなり、可燃性の蒸気が周囲に広がることになります。
ガソリンは液体のままでも引火しやすいですが、衣類などに付着するとさらに着火しやすくなるなど危険な性質を持つ物質です。
とはいえ、ガソリンスタンドやクルマには様々な安全対策が取られているため、エンジンをつけたまま給油したからといってすぐに引火したり爆発したりするわけではありません。
しかし、エンジンをかけたままだと静電気が発生しやすいだけでなく、クルマによってはエンジンをかけていることでマフラーから火が出るアフターファイヤーが発生する危険もあります。
さらに、シフトを「D」に入れてサイドブレーキを引いた状態など正しく停止していなかった場合には、給油作業中にクルマが誤発進して、給油ノズルが抜けてしまう恐れがあり危険です。
給油ノズルが抜けることでガソリンがタンクから溢れたり、周囲に撒き散らしてしまったりすると、引火する危険が一気に高まります。
誤発進したクルマがガソリンスタンドの設備にぶつかることで火花が発生する恐れがあるだけでなく、給油機を壊してしまいガソリンが漏れ出す可能性もゼロではありません。
また、給油ノズルが給油口から勢いよく抜けてしまったことによりホースが暴れ、ノズルが給油作業をしていた人にぶつかってケガをする危険があるほか、クルマに当たってキズになってしまうことも考えられます。
法令で定められているからという理由だけでなく、こういった事故を防止するためにも、危険物であるガソリンを扱う給油作業中にはエンジンを切ることが大切です。
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クルマの燃料となるガソリンや軽油は危険物に指定されており、静電気などのわずかな火種でも引火する可能性があるため給油作業を行う際には注意が必要です。
エンジンをつけたまま給油すると、誤発進のリスクがあるだけでなく、静電気やガソリンの蒸気が発生する可能性が高くなるため、必ずエンジンを停止し、静電気除去シートに触れるなどの手順を守って給油するようにしましょう。
「可燃性が高い」という表現はおかしい。あと、細かいことだがガソリンは直接ガソリン自体が燃焼するわけではなく、気化した蒸気(べーパ)が燃えるのだ。さらに「着火」という単語を多用しているが、この場合「引火」という言葉のほうがふさわしいと思うもうちょっと、詳しい人の監修を受けたほうが良いと思う。