8年ぶり全面刷新

　トヨタは2023年6月21日、フルモデルチェンジしたミニバン新型「アルファード」「ヴェルファイア」を発表・発売しました。両モデルは兄弟車だけあってよく似ていますが、どのような違いがあるのでしょうか。

　アルファードは2002年に誕生したラージクラスの高級ミニバンです。当初は「アルファードG」「アルファードV」の2モデルでしたが、これは“G”がトヨペット店扱い、“V”がビスタ店（のちにネッツ店に統合）扱いという差で、バッジが異なる程度でした。

　2008年には、アルファードGがそのまま2代目「アルファード」に、アルファードVが独立して兄弟車の初代「ヴェルファイア」に再編されます。

　2015年1月には3代目アルファードと2代目ヴェルファイアが登場。そして今回、8年ぶりにフルモデルチェンジして登場したのが、4代目アルファードと3代目ヴェルファイアです。

　ここでは新型同士を比べてみましょう。

　ボディサイズは、アルファードの全長4995mm×全幅1850mm×全高1935mmに対し、ヴェルファイアは全長4995mm×全幅1850mm×全高1945mm。全長と全幅は同じですが、全高はヴェルファイアが10mm高くなっています。ホイールベースはどちらも3000mmです。

　外観は、いずれも従来モデルの堂々としたスタイリングをさらに進化させています。

　アルファードは盾のような形状の超大型フロントグリルや、そこにシームレスにつながるヘッドライト、抑揚のあるサイドシルエット、個性的な光を放つテールランプなど、高級感ただようデザインに。

　一方のヴェルファイアは、黒を基調とした金属加飾でアグレッシプさに上質感を加え、個性をより際立たせたデザインとしたほか、新デザインの2段ヘッドライトを採用しました。

　ボディカラーは、両モデルとも「ブラック」と「プラチナホワイトパールマイカ」が共通ですが、アルファードはこれらに加え「プレシャスレオブロンド」も設定されています。

　内装は、両モデルともインパネ中央に14インチの大型ディスプレイを配置。そして高さがあるセンターコンソールやラウンドした形状のインパネのトリムにより、包まれ感のある前席を実現しています。

　さらに、従来は各所に点在していた照明や各種スイッチ類、エアコン吹き出し口などの機能を天井中央に集約し、反対側の窓の開閉や照明の調節など後席のどこにいても使いやすい操作性を可能にしました。

　また、スライドドア部のユニバーサルステップをトヨタ自動車として初めて右側にも採用。ドアの開閉に連動して地上から約220mmの位置にステップが現れ、1歩目の高さを下げることで、子どもや高齢者が楽に乗り降りできます。

　2列目シートは、両モデルとも3人用のベンチシートが廃止され、2人乗りのキャプテンシートとなっています。

　内装色は共通の「ブラック」に加え、アルファードは「ニュートラルベージュ」、ヴェルファイアは「サンセットブラウン」がそれぞれ用意されています。

　パワートレインは、いずれも2.5リッターハイブリッドを設定。さらにアルファードは2.5リッターガソリン、ヴェルファイアは2.4リッターガソリンターボも用意されました。

　駆動方式は両モデルとも、ガソリン車が2WDと4WD、ハイブリッド車が2WDとE-Fourです。

　なお、ヴェルファイアは「運転する喜び」を感じられるよう専用のサスペンションチューニングやボディ補強も施されています。

　なお今後、両モデルともプラグインハイブリッド車（PHEV）の投入が予定されているといいます。

　価格（消費税込）は、アルファードが540万円から872万円、ヴェルファイアは655万円から892万円です。