過信は禁物!? 自動で“駐車”助ける「パーキングアシスト」ホントに使える? 様々な悪条件でJAFが検証
JAFが、クルマの駐車支援機能(パーキングアシスト)が実際にどのくらいの働きをするのかを検証し、その結果を公表しました。駐車場の状況によっては過信はしない方が良いといいます。
障害物があったら正しく安全に機能するのか?
駐車を苦手とする人にとって、駐車支援機能(パーキングアシスト)はありがたい機能ですが、実際に駐車する場面でどの程度役立つのでしょうか。
JAF(日本自動車連盟)は2023年6月14日、パーキングアシストの機能性と安全性についての検証結果を公表しました。
検証では、「駐車が苦手なドライバー」「JAFインストラクター」「パーキングアシスト」の3者が車庫入れと縦列駐車を実施し、それに要した切り返し回数と時間を計測。次のような結果になりました。
●車庫入れ
・苦手なドライバー:1回、2分35秒
・パーキングアシスト:0回、1分6秒
・インストラクター:0回、1分0秒
●縦列駐車
・苦手なドライバー:3回、2分00秒
・パーキングアシスト:1回、1分11秒
・インストラクター:0回、59秒
最もスムーズに駐車できたのはいずれもJAFインストラクターであり人間の面目を保ちましたが、パーキングアシストもそれに迫る成績を残していることが分かります。
では、三輪車や歩行者などの障害物がある場合は、パーキングアシストを使えるのでしょうか。
検証の結果、駐車マス後方に花壇が置かれている場合は障害物と正しく認識しましたが、放置された三輪車や接近してくる歩行者、隣のクルマの開いたドアは、位置やタイミングによっては障害物と認識されず、ドライバーのブレーキ操作が必要になったといいます。
駐車マスを示す白線が消えかかっている場合も認識できない場合があり、クルマの向きが斜めに。
また、駐車マスから3m離れた場所で機能を使うと、駐車マスを認識できなかったそうです。
これらの結果からJAFは「状況によってはパーキングアシストが正しく機能しないことがあるため、機能を過信せず、ドライバーによる安全確認が大切です。パーキングアシストを使用する際は、あらかじめその車両の取扱説明書をよく読んで、使用上の注意点を正しく理解したうえで安全な場所で使用しましょう」と説明。
そのうえで「パーキングアシストが作動中でも、常に目視やミラー、モニター等で周囲の安全を確認し、危険があればいつでも車を停止できるようにしましょう」と呼び掛けています。
自動に頼るなら運転するな!