なぜ走ると「トトロの曲」聞こえる? 車で通ると「メロディ」がなる不思議な「道路」点在! 走ってみたい「メロディロード」の魅力は?
道路を指定の速度で走るとその地域にちなんだ音楽が聞こえるメロディロード。そのなかでも特徴的なものを6つ紹介します。
誰でも知っている「あの曲」が!? 道路が奏でる「音楽」とは
クルマで走っていると、地面とタイヤの摩擦音が音楽のように聞こえる道があります。この道路のことを「メロディロード(メロディラインとも)」と言い、指定の速度で走行するとその地域にちなんだ音楽が聞こえてきます。
どのような仕組みがあり、設置のメリットはあるのでしょうか。また、全国にはどのようなメロディロードがあるのでしょうか。
メロディロードの仕組みは路面に一定間隔で溝が掘ることで、いわゆる「ロードノイズ」(地面とタイヤの摩擦音)を意図的に生み出すことでメロディのように聞こえる舗装です。
溝は音階に応じて間隔を変化させており、溝の幅は音の強弱(音量)、溝の数は曲の長さによって計算されて施工されます。
速度を一定にすればあとはロードノイズが自然と旋律を奏でます。
メロディロードを設置している福島県によると、音楽として聞こえること以外にも、ドライバーにリズムを意識させることによる速度抑制、溝自体の路面排水性・凍結抑制機能、眠気防止など、さまざまな安全対策につながると言います。
このメロディロード自体は全国各地に存在しますが、なかでも特徴的な道路を6つ紹介します。
●ジブリ映画の楽曲が流れる道路
・「奥会津シンフォニーロード」(福島県金山町)
新潟県柏崎市から只見川・JR只見線と並走して福島県会津若松市に至る国道252号のうち、福島県金山町大字水沼地内にある、長さ278mのメロディロードです。
東北地方で最初に作られたメロディロードでもあり、日本最大のブナ林で知られる奥会津・只見の絶景とともに、時速50kmで走行することで1995年公開の映画「耳をすませば」でおなじみの「カントリー・ロード」が流れます。
・「中之条町メロディーライン」(群馬県中之条町四万)
群馬県桐生市から同県を縦断し、柏崎市に至る国道353号。中之条町メロディーラインは中之条町から四万温泉へと続く道の途中にあるメロディロードです。
ここでは、2001年公開の「千と千尋の神隠し」のエンディングで使われた楽曲「いつも何度でも」が流れます。群馬県県土整備部の公式サイトによると、四万温泉に「油屋」(千と千尋の神隠しに登場した旅館)のモデルとされる老舗旅館があることから、この楽曲を選んだとのこと。
なお、群馬県内にはほかにも、「星に願いを」「静かな湖畔」「雪山讃歌」など10のメロディロードが設けられています。
・「町道フルーツロード」(広島県世羅町)
広島県世羅町を通る、町道安田賀茂線に作られたメロディロード。
時速60kmで走行すると、1988年公開「となりのトトロ」の楽曲として有名な「さんぽ」が流れます。
曲は「だれもが知っており、季節とは関係なく、気軽に車内で口ずさむことができる曲」を基準に選曲したと言います。
ちなみに、世羅町には『世羅高原ふれあいロード』というメロディロードもあり、こちらでは「森のくまさん」が聞けます。
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