人気車の車両盗難&車上荒らし相次ぐ! 効果的な対策はある? 窃盗団から愛車を守る方法とは

年間5000件以上の「車両盗難」が発生しているのですが、それ以上に多いのが、クルマのなかの金品や部品が盗まれる「車上荒らし」です。効果的な対策はあるのでしょうか。

「車上荒らし」は「車両盗難」の7倍以上も発生している!?

 発生件数自体は徐々に減少しているとはいえ、それでも年間で5000件以上も車両盗難が発生しています。
 
 では、車両盗難を予防する方法にはどのようなものがあるのでしょうか。
 

車両盗難や車上荒らしは防げる?
車両盗難や車上荒らしは防げる?

 しかし、それ以上に発生件数が多いのが「車上荒らし」です。ドアロックの有無に関わらず侵入し、クルマのなかに置いてある金品や部品などが盗まれてしまうのです。

 警察庁生活安全課が発表した「自動車窃盗等発生状況等について」によると、2022年に発生した車両盗難の認知件数は5734件で、検挙率(犯人を捕まえるなど事件を解決)は45.6%(検挙数2612件)。

 一方で、車上荒らし(現在の正式な名称は「車上ねらい」)や装備された部品などを盗む「部品ねらい」を含めた認知件数は4万2324件と約7.3倍も発生しているのです。

 しかし検挙率は28.5%(検挙件数1万2046件)にとどまり、車上荒らしに関してはなかなか犯人を捕まえられない状況となっています。

 つまり、車上荒らしの10件のうち3件しか犯人を検挙できていないことになり、犯罪を防ぐために事前の対策が必要ということになるでしょう。

 実際に、車上荒らしの被害に遭った人に話を聞いてみました。

 Kさん(東京都・60代・男性)は、月極駐車場に停めていたクルマのドアロックが破壊され、車内にあった現金や備品などが盗まれたそうです。

「私のクルマはかなり古いので、狙われないとばかり思っていました。月極の駐車場には一応防犯カメラも設置されていましたが一方向しか撮影できておらず、犯罪現場は撮影されていませんでした。

 しかし盗まれた現金もわずかで備品も買い直せる安物で、むしろ修理代のほうがはるかに高くつきました。

 車両保険が使えたとはいえ、犯人も捕まっておらず、ホントにやられ損な気分です」

 Kさんのクルマには標準的なセキュリティを搭載していたそうですが、それでも車上荒らしに遭ってしまったわけです。

 ドライブレコーダーは付けていたものの、前方のみ。盗難の証拠を記録できる「衝撃検知機能」や「駐車監視機能」はなく、エンジン停止時ということで犯行時の様子は写っていなかったそうです。

 最新のセキュリティを搭載した高級車もかなり被害に遭っているようです。

 盗難の手口としてこれまでメジャーだった「リレーアタック」はもはや古い手口とされ、新たな犯行方法も登場。最新のセキュリティを突破する犯行方法として注意すべきなのが、「CANインベーダー」というものです。

 中古車販売店のオーナーN氏に聞いてみました。

「今まで主流とされてきたリレーアタックは、スマートキーから出ている微弱電波を特別の機器で増幅させ、あたかもキーがそばにあるかのように装いロックを解除する方法でした。

 ただしスマートキーから発せられる電波を金属缶やキーケースなどで遮断するなど、比較的かんたんに対策することが可能です。

 一方のCANインベーダーは、クルマの内部にある電子回路に直接アクセスしてECU(電子制御装置)やエンジン、各種センサーなどを制御する『CAN(コントローラー・エリア・ネットワーク)信号』にアクセスできる専用機器を用いる手口です。

 CAN信号は、現在のクルマに搭載されている『OBD II』と呼ばれるクルマの情報が集約されるターミナルのようなもの。バッテリー交換や修理などで故障箇所を特定する自己判断機能を持っている重要なパーツですが、ここに侵入(インベード)し操作するというものです」

 CANインベーダーの怖いところは、キーの位置や電波受信の有無に関係なく犯行できることにあります。

 一般的にOBD IIはエンジンルームのかなり深い場所にあるため、フロントバンパーを取り外すなどの手順を踏む必要があるのですが、犯罪のプロは手際良く侵入してしまうのだそうです。

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