「全長4m切り」7人乗りミニバン多数あった! まさかの「激レア」車も? 「ドミンゴ」だけじゃない! 国産「超狭小3列ミニバン」4選
フロアを延伸しロングボディ化したモデルも
●スズキ「エブリイ+」/「エブリイランディ」(1999年~2005年)
1999年1月にフルモデルチェンジを果たした「エブリイ」をベースに、張り出したフェンダーと衝突安全性能も考慮したボンネット部分を追加し、1.3リッターエンジンを搭載して登場した「エブリイ+(プラス)」。
2列目はキャプテンシートとし、3列目には3人掛けのベンチシートを備えた7人乗りレイアウトとなっており、すべてのシートにリクライニング機構が備わるなど、乗用車らしさは「エブリイワゴン」よりも高められたものとなっていました。
2001年5月のマイナーチェンジでは車名を「エブリイランディ」に改めただけではなく、フロアに備わっていたシフトをインパネに移設し使い勝手や室内の広々感を向上させたほか、電動オートステップや2列目シートに折りたたみ式テーブルを設定するなど、使い勝手も向上させています。
その後、ベースのエブリイがフルモデルチェンジを実施すると、エブリイランディは姿を消すこととなりますが、「ランディ」の名前は2007年に登場する、日産「セレナ」OEMの普通車3列シートミニバンへ引き継がれました。
●ダイハツ「アトレー7」(2000年~2004年)/トヨタ「スパーキー」(2000年~2003年)
ダイハツの軽ワゴンである「アトレーワゴン」をベースに1.3リッターエンジンを搭載して普通車とした「アトレー7」は、その車名の通り7人乗りの3列シート車となっていました。
ボディ外板にエアロパーツを装着して軽自動車枠を超えていたのは他のライバルと同様ですが、アトレー7はサードシートのフロアをアトレーワゴンよりも230mmも延長したほか、ホイールベースも10mm延長し、より快適性の高い室内空間を実現していたことが特徴です。
そのため、広い荷室を活かした商用モデルの「ハイゼットグランカーゴ」もラインナップしていたのが、ライバル車とは異なるポイントとなっていました。
なおトヨタ版「スパーキー」はアトレー7のOEMモデルとなっており、クルマとしての成り立ちは共通でしたが、装備をトヨタ準拠にしたところスタート価格がアトレー7よりも高くなり、販売台数が伸び悩んで先に終売するという悲劇も巻き起こっています。
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このように現在では各メーカーのラインナップから消えてしまった軽自動車ベースの3列シート車。
軽自動車が進化したことはもちろんですが、2000年代にはコンパクトクラスにもトヨタ「シエンタ」やホンダ「フリード」といった、しっかりゼロから開発された3列シート車が存在するようになったことで、軽自動車ベースの3列シート車は姿を消してしまったといえるでしょう。
Writer: 小鮒康一
1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後になりゆきでフリーランスライターに転向という異色の経歴の持ち主。中古車販売店に勤務していた経験も活かし、国産旧車を中心にマニアックな視点での記事を得意とする。現行車へのチェックも欠かさず活動中。
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