道路の「静かに」具体的にどうすれば? 標識の設置意図と、求める運転マナーとは
一般道や高速道路を走っていると、「静かに」と記された標識が立っていることがあります。この時、具体的にどうすれば良いのでしょうか。
静かな楽しみ方もある!?
都市部の一般道や高速道路を走っていると、「静かに」と書かれた標識が道路わきに立っていることがあります。
青地に星や寝ている子が描かれているイラストとともに何枚か続けて掲示されていることもありますが、ドライバーとしては具体的にどう運転すれば良いのでしようか。
この標識が設置されているのは、住宅街や学校、病院など、特に騒音に配慮を要する場所といいます。
「静かに」の標識は、1960年以前の旧道路標識令で、「速度制限」「重量制限」「高さ制限」などとともに「指導標識」の1つとして規定されていました。
しかし今は、道路標識(本標識)は「案内」「警戒」「規制」「指示」の4種類に分類されています。かつての指導標識も、そのほとんどが整理されて引き継がれていますが、「静かに」は改正のなかで廃止されました。
そのため現在の「静かに」は、道路管理者が必要に応じて設置している「お願い」や「注意喚起」の標識となっています。
従って法的拘束力はありませんが、この標識が立っているということは、前述のように静かにしてほしい理由や事情がある場所です。
標識を目にした際は、急加速や急減速をしたり、むやみに警笛を鳴らしたりといった騒音が発生する運転は、しないようにしてほしいといいます。
ちなみに「静かに」標識は様式を定める法令がないため、図柄は場所によって微妙に異なります。言葉も、やや丁寧な「お静かに」としている場合も。
目を閉じている子は「静かに坊や」とも呼ばれており、表情などにバリエーションもあるため、静かに走りながら違いを味わうのも、ドライブの楽しみの1つになるかもしれません。
この標識は、『この付近には、「車の音がうるさい!なんとかしろ!!」などのどうすることもできない苦情を道路管理者に執拗に求めるクレーマーがいますので、ご協力をお願いします」という意味だと思います。