付けている人も多い? 「シートベルト」のストッパー 何のために存在? 便利な一方で装着間違えると危険な側面も

カー用品店などで、「シートベルトストッパー」というものが販売されています。どのような使い方をするのでしょうか。

カー用品店で売っている「シートベルトストッパー」 何のため?

 クルマのシートベルトは衝突時などに体が投げ出されるのを防止する役割があり、2008年の道路交通法改正から全席で着用が義務付けられています。
 
 そんなシートベルトに装着するアクセサリーに「シートベルトストッパー」というものが用意され、カー用品店などで販売されています。どのようなものなのでしょうか。

シートベルトストッパーの例(画像はイメージ)
シートベルトストッパーの例(画像はイメージ)

 カー用品店などで見かけるシートベルトストッパー(以下ストッパー)は、ベルトの「たすき掛け」になる部分に装着するアクセサリーです。

 流通している製品の多くが手軽に装着できるクリップタイプで、ストッパーを取り付けることで、ベルトを引き出したときの巻き上げ機構を止めることができます。

 本来のシートベルトの役割を考えると、安全機能としての役割が失われてしまうようにも感じますが、一体何のために用意されているのでしょうか。

 シートベルトストッパーを製造・販売するカー用品メーカーの担当者は「シートベルト着用時の肩や腹部への締め付けや圧迫を和らげるための調節器」だと説明します。

 シートベルト自体は先述の通り体を拘束し、座席外へ投げ出されるのを防ぐもので、装着時は体に密着する形になります。

 しかし、妊婦や子ども、身長がさほど高くない人にとって、シートベルトは通常の使い方をすると、腹部などへの締め付けや圧迫が強すぎることがあるといいます。

 そこでストッパーを使うことにより、ベルトの巻き上げをちょうどいいところで止めることができるのです。

 では、正しい使用方法や注意点はあるのでしょうか。前出のメーカー担当者は以下のように説明します。

「シートベルトの拘束機能を活かすためにも、極端に緩めた状態で装着しないことが最も重要なポイントです」

 ベルトをたくさん引き出して緩んだ状態でストッパーを装着すると、シートベルトの本来の意味である拘束機能が失われ、事故の際にベルトを着用しているのに体が投げ出されてしまいます。

 そのため、装着時にはベルト必要以上に引き出さず、シートベルトを着用した際に「拳1個分」が入る程度の緩さで調節することが望ましいでしょう。

 また、前出の担当者はこれ以外にも注意するべき点があると言います。

「シートベルトストッパーを装着していると、降車時にベルトを外してもストッパー部分で止まり、ベルトが完全に収納されません。

 そのままドアを開けて降りる際には、ベルトのアンカー部分が車外に出てしまい、ドアに挟んでしまうことがあり、注意が必要です」(メーカー担当者)

 ストッパーは、ベルト本体に取り付けるためアンカー(金属部)も完全に格納されないままになります。

 アンカーが垂れ下がった状態のままドアを閉めてしまうと、場合によっては車体とドアの間に巻き込むこととなり、車体にキズがついたり、ベルトのアンカーを傷めることも。

 このように、手軽な装着・調整が可能で、シートベルトによる過度な圧迫を緩めることができるなど、便利な面も多いアクセサリーですが、その反面使い方を間違えるとシートベルト本来の拘束機能が失われてしまいます。

 購入時・使用時には正しい使い方をもう一度見直してみるのも良いかもしれません。

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