「東京都!」なぜ主張する? 道路沿いに現る標識…意味は? 水曜どうでしょうで話題の「カントリーサイン」とは
「行政境界標識」や「市町村案内標識」というもので、都道府県や市町村といった、行政の境目に立てられています。どんな意味があるのでしょうか。
都道府県の境目や市や区の境目にある標識の理由は?
クルマを運転していると、時折目に入るのが「○○県」や「○○町」といった案内標識。
この標識は、「行政境界標識」や「市町村案内標識」というもので、都道府県や市町村といった行政の境目に立てられていますが、どのような意味があるのでしょうか。
管轄しているのは、国道の場合は国土交通省、都道府県道の場合はそれぞれの都府県庁が担当しており、区や市町村道には、基本的に立てられていません。
この案内標識は昭和25年3月から全国で導入され始め、昭和61年10月からは標識に都道府県、市町村のマークを入れてもいいことになりました。
こういった案内標識は全国各地の主要幹線道路に設置されていますが、初めて走る場所ならいざ知らず、普段走り慣れている地域では気にすることすらありません。
しかも、昨今はカーナビやスマホの地図アプリで自車位置を確認することができ、音声案内でも知らせてくれます。
こうなると、わざわざ案内標識を立てるメリットがそれほどないように思われます。
そこで、この案内標識の関係各所に聞いてみました。
まず連絡したのが国土交通省。担当者は次のように語ります。
「行政の境界を示す案内標識は、ドライバーに自分がどこを走っているのかを知ってもらうために設置しています。
またドライバーだけでなく、歩行者にも自分の位置を知ってもらえるという目的があります」
また東京都道路局の担当者も基本的には同じような回答でしたが、「現代の自動車事情の中での意義については、あくまでも自分のいる位置の確認に役立つから」ということでした。
その後も多くの自治体や道路管理者に取材を試みましたが、「いまカーナビがありますからね」と返されることがほとんどでした。
中部地方に住む、65歳以上の高齢者ドライバー数名にも話を聞いてみました。
ここでも「最近はカーナビがあるから、見過ごしていることが多い」という意見が圧倒的。
「平成の市町村大合併の直後は、その地域の自治体や住所を知るのに役立ちましたが、今となっては居住地域の近隣事情を知らない人はいません。
やはり、見知らぬ土地から来た人が、直感的にここがどこかを知るのに役立っているくらいではないでしょうか」(行政境界の近くに住むドライバー)
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