なぜ「車中泊トラブル」は減らない? 利用者マナーが原因も…すぐに解決出来ない理由とは

道の駅だけでない…キャンプ場でのトラブルとは

 車中泊のトラブルは、公共施設のみで起きていることではありません。

 キャンプ場でも頻繁に起こっているといいます。関東にある有名キャンプ場のスタッフは、次のように語ります。

「ウチもそうですが、車内で寝ることをお断りしているキャンプ場が最近増えています。

 原因はやはり音です。夜中にトイレに行くのに、スライドドアを乱暴に開け閉めする、カーオーディオを大きな音で鳴らす、エンジンをかけたまま寝るなど。

 受付時に事前説明をしても、深夜はスタッフがいなくなるキャンプ場が少なくないため、結局はイタチごっこになります。

 そうしたことから、車中泊禁止にしたほうがテントを利用するお客様に嫌な想いをさせずに済みます」

 しかし、コロナ禍が発生して以降、キャンプ場に来る車中泊客はますます増加しています。

 そういった人の多くは、テントの設営などキャンプの基本的なノウハウを知らないことが理由で、ミニバンやSUVで車中泊するようです。

深夜のキャンプ場ではドアの開閉音が意外と騒音トラブルに発展するという
深夜のキャンプ場ではドアの開閉音が意外と騒音トラブルに発展するという

 別のオートキャンプ場のオーナーに、その実態を聞くことができました。

「キャンプ場で車中泊する人のほとんどが、キャンプ初心者なんです。

 中には雨の日に設営撤収が面倒だから車内で寝るというエキスパートもいますが、キャンプをやったことがないし、道具がないから車中泊するという人が多いです。

 そういった人は、当然キャンプの基本的なマナーも知らないので、開放的な自然の中で何をやってもいいというようになりがちです。

 ゴミを指定場所に捨てないばかりか、使った道具をそのまま置いていってしまう人もいます。

 むしろ、お金を払ってるんだからそのくらいいいでしょうという考えが、キャンプ慣れしていない人にはあるみたいですね」

※ ※ ※

 日本RV協会では、車中泊マナーの啓蒙活動を行っていますが、キャンピングカーユーザーではない一般ドライバーには、なかなか認知されにくいという面もあります。

 マナーという根源的なものが関係するこれらの問題には、未だ決定的な解決法が見いだせていないようです。

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