どうなる? トヨタ新型「アルファード」予約開始前に希望者が殺到!? 抽選販売の可能性も?
サブスクだったら短期で手に入るかも?
直近では、新型「プリウス」が2022年11月に世界初公開されました。この後、早い販売会社では、12月22日には予約受注を開始していますが、受注台数が急速に増えて、正式発売された2023年1月10日には一般ユーザー向けの2リッターハイブリッド車の納期が1年近くにまで達しました。
また、1月18日頃には「受注台数が販売会社の割り当て台数に達したため、受注を一度停止します」という話も聞かれており、新型アルファードも同様の経過を辿る可能性がありそうです。
参考までに、新型プリウスの2023年3月中旬時点の納期を販売店に尋ねると「2リッターのZとGは1年半以上を要しており、2023年3月に契約すると納車が2025年になる可能性もあるとのこと。
アルファードも人気車ですから、新型モデルは同じように納期が1年半以上に達することになりそうです。
新型アルファードの納期を短縮化する対策として、グレードを少数に抑えることも考えられます。例えばレクサス新型「RX」は3種類のパワーユニットを用意していますが、グレードは4タイプしかありません。
また新型「クラウンクロスオーバー」や新型「シエンタ」は、発売直後に特定のグレードやオプションの生産を先行させました。クラウンクロスオーバーであれば、グレード名に「アドバンスト」の付くタイプを先行生産するなど、種類を抑えることで納期が全般的に遅れるのを防ぐわけです。
このほか定額制カーリース(サブスクリプション)のKINTOでは、納期が大幅に短縮される場合があります。新型プリウスを販売店で購入すると、前述の通り2リッターのZやGの納期は1年半以上ですが、KINTO専用の新型「プリウスU」なら1か月半から2か月で納車できます。
同様に新型アルファードも、納期を抑えたいならKINTOを利用する方法が考えられますが、リースですから返却が前提で所有権は手に入りません。つまりKINTOは誰にでも使えるサービスではないため、納期の格差が広がると、購入したいユーザーとの間に不公平感が生じます。
重要なのは公平性ですから、装備を厳選した納期の短いグレードと、時間が掛かっても気に入った仕様を手に入れたいユーザー向けのグレードを区分する方法があります。つまり、納期を基準にしたグレード展開を図るわけです。
そしてトヨタがKINTOの納期を短く抑えたいなら、新型アルファードの購入契約者を対象に、納車を待つ間だけ使う割安なコースを用意する方法もあるでしょう。
例えば、欲しいグレード・仕様の納期が1年半であれば、その期間だけ、KINTOを使って新型アルファードに乗るわけです。このようなシステムを導入すれば、KINTOの納期の短さを購入するユーザーにも還元できて不公平感も薄れます。
メーカーからは「今後半導体などの供給不足は解消される方向に向かうでしょう」という話が聞かれますが、販売店では「受注が膨大にあるため、仮に生産状況が元に戻っても、暫くはお待たせしているお客さまの納車が続きます」と言います。
つまり今後も納期の遅延が続くことになり、公平性を損なわないように配慮しながら、納期遅延の対策を打ち出す必要があるでしょう。
Writer: 渡辺陽一郎
1961年生まれ。自動車月刊誌の編集長を約10年務めた後、2001年にフリーランスのカーライフ・ジャーナリストに転向。「読者の皆さまに怪我を負わせない、損をさせないこと」が最も重要なテーマと考え、クルマを使う人達の視点から、問題提起のある執筆を得意とする。
コメント
本コメント欄は、記事に対して個々人の意見や考えを述べたり、ユーザー同士での健全な意見交換を目的としております。マナーや法令・プライバシーに配慮をしコメントするようにお願いいたします。 なお、不適切な内容や表現であると判断した投稿は削除する場合がございます。