なぜ!? 大きなアルファード/ヴェルファイアでも「ミニバン」と呼ぶ矛盾? 意外な理由とその歴史とは
世界初のミニバンは日本発?欧州では「ルノー」が追随
一方で、米国のボイジャーよりも早く、日本でも先行してミニバンに相当する新型車が生み出されていました。
それが、1982年に日産が発表した「プレーリー」です。
ボンネット付きで背が高い1.5ボックス型の車体、スライド式のリアドア、3列シートでアレンジも豊富というプレーリーの基本設計は、現代のミニバンに通じる要素をすでに有していました。
さらに翌年には、リアドアこそヒンジ式でしたが、発想をプレーリーと同じとする三菱「シャリオ」も登場しています。
しかし当時はまだ、日本にミニバンというジャンルは存在せず、プレーリーやシャリオも、セダンやワンボックスワゴンの発展型と認識されていなかったため、中途半端なイメージとなってしまった両車はあまり売れませんでした。
その後1994年に登場し、その後のミニバンブームの火付け役となったホンダ 「オデッセイ」でさえ、当初はミニバンと称されていません。
当時は、SUVやステーションワゴンといった新興勢力がセットで「RV(レクリエーショナルビークル)」とざっくり総称されていたくらいです。
そんななかでミニバンという言葉が普及したのは、諸説あるところですが、1990年代に前述のアストロが日本にも上陸した際、新ジャンルのクルマとしてミニバンと呼んだことが始まり、というのが有力な説です。
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アメリカや日本でミニバンの元祖というべきモデルが相次いで登場する頃、欧州では1984年、ルノーの3列シートミニバン「エスパス」がデビューしています。
ボンネットとフロントウィンドウの角度がほぼ同じというワンモーションフォルムは、その後世界のミニバンスタイルにも影響を与えています。
こうして世界中で浸透したミニバンに次いで、現在ではクロスオーバーSUVが台頭しています。余談ながら、SUVという言葉もアメリカからやってきた名称でした。
今後もミニバンが生まれたような契機を経て、新たなジャンルのクルマが登場するかもしれません。
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