トヨタが「幼児の置き去り」に動いた! 送迎バスの「置き去り防止装置」を発表! 痛ましい事故の減少に貢献へ
トヨタは「降車時確認式」を採用、開発経緯は?
このような中、2023年2月28日には自動車メーカーとしては初めてとなる「送迎バス置き去り防止装置」がトヨタから発表されました。
こちらは販売店装着の純正用品として、コースター(幼児専用車)、ハイエース(幼児バス)向けに同年4月より発売が予定されているものです。
エンジン停止(IG/ACC OFF)後、運行スタッフに装置からの音声案内で車内の確認をうながしたあと、確認が実施されない場合や、確認を実施したものの万一車内に置き去りにされた幼児などが自ら助けを求める場合に、車外へ警報を発します。
バスが到着して幼児などを降ろしたあと、バスのドライバーや同乗する保育スタッフなどが車内に残っている子どもがいないかを確認して、車内最後尾に設置した降車確認ボタンを押すと音声案内が停止する仕組みです。
音声案内開始から一定時間経過しても「降車確認ボタン」が押されない場合、ホーンの吹鳴とハザードランプの点滅で車外へ警報し異常を知らせるシステムとなっています。
また、幼児が置き去りにされた場合、子ども自らがボタンを押すことでもホーンの吹鳴とハザードランプの点滅で車外へ警報します。
ハイエース(集中ドアロック付車)では「ここだよボタン」に連動してドアロックが解除されるので、子どもは自分でバスから降りることも可能です。
今回の防止装置について、トヨタ広報部は次のように話しています。
「車内に置き去りにされた幼児が犠牲になるという大変痛ましい事故を一件でも防ぎたいという思いから、本商品の開発を進めてきました。
ガイドラインに沿う形での対応~製品化となりますが、とにかく悲しい事故が1件でもなくなるようにとの想いです。
当装置だけですべてが解決するものではありませんが、今回のような製品化~話題喚起も通じて、お使いいただくユーザー様の安全意識の向上にもつなげられればと思っております。
今後も『安全・安心』なクルマ社会を実現していくために、あらゆる努力を進めてまいります」
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なお今回トヨタが発表した対策装置の対象車種は「コースター(幼児専用車)年式 2004年7月~」、「ハイエース(幼児バス)年式 2004年8月~」となっていますが、車両仕様等の条件により対象が限られるとのことで、発売時期は2023年4月以降となり価格は10万円前後を予定しています。
幼稚園や保育園など送迎バスを導入している園が意識を高く持って、ヒューマンエラー防止を確実な方式で支援するこのような置き去り防止装置を装備し、悲惨な死亡事故が根絶することを願いたいものです。
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。
人が確認すれば一番なんでしょうけど。そもそも論としてヒューマンエラーとしてはお粗末な事件でしたよね。全員が「○○だろう」で行動した結果です。
幼児が寝ていて微動だにしないとか、丁度そこが日当たり良くてシートの温度が上がると赤外線センサーも感知しにくいかも。それに座席の背もたれの間を直視できない以上、小さな幼児を機械で検知するには死角が多過ぎるでしょう。それこそ、床全面に感圧センサーでも付けるか。
Gセンサーによる車の揺れだと風で車が揺れたり地震や付近を通る大型車両でも誤検知するでしょう。
車体の前または後ろに広角のカメラ。或いは中央部の天井に全天周(360度カメラの半分の機能)カメラを設置。背もたれで死角となる座席の上と足元は座席の上に凸反射鏡をつけてカメラからの死角を写して検知範囲をカバー。
後は、人が乗っているかの判定はAI次第じゃないかと。無論、誤検知しないように、窓の外に動くものは除外など設定次第と言えるでしょうけど。
もっと簡単な方法としては、座席の窓付近に物理的なスイッチを付けて、一つでも押さずに車を出るとサイレンが鳴るようにすれば嫌でも全席見ますよね。無論、この装置は解除も改造(ズル)もできないようにするしか無いですけど。
導入したら始めはきちんと運用するだろうが、慣れてくると煩わしくなって警報器のコネクターを外す様な横着者が必ず現れる。警報器に細工できなくする対策はなされているのか?