もしかして「車狙われてる…?」 警察に言ったら対応してくれる? 「車盗難」防ぐ対処法は

クルマを狙う窃盗団は様々な手口を使って、盗みを働こうとしてきます。ではクルマを盗難されないために、どんな対策を取れば良いのでしょうか。

あなたのクルマが狙われているかも! その対処法は

「クルマを買い取ります」といったチラシがクルマのワイパーに挟まっていることがあります。しかしこれは、窃盗団の手口である可能性があります。

 では、チラシを挟まれるなどした場合、どのように対処すれば良いでしょうか。

クルマが狙われてる…!? 警察に言ったら対応してくれる? (画像はイメージ)
クルマが狙われてる…!? 警察に言ったら対応してくれる? (画像はイメージ)

「クルマ売って下さい」「高く買います」といった内容のチラシは、クルマの買い取り業者が実際に配っていることもありますが、中には窃盗団がクルマを盗む目的でワイパーなどに挟んでいる可能性もあるため、注意しなければいけません。

 クルマの窃盗団がチラシを挟むのは、クルマの状態を確認する狙いがあるといわれており、チラシが何日も放置されていればクルマが動かされていなかったり、ユーザーが注意を払っていなかったりすることが分かるほか、チラシを挟む際にタイヤロックやハンドルロックなどのセキュリティ対策を講じているか窃盗団がチェックできるのです。

 同じチラシが複数のクルマに置かれるケースもあり、その場合は どのクルマが盗みやすいか、窃盗団が品定めをしていることも考えられます。

 このようなチラシに記載されている業者の情報は、デタラメなものもあれば、実在する業者の連絡先を勝手に掲載していることもあります。

 チラシのほかにも、タイヤの前に空き缶や紙などを置くといった手口もあるようです。

 これもチラシと同様、物を置くことでユーザーがクルマを動かしているか、クルマの周囲の環境に注意を払っているかなどを確認しています。

 また、窃盗団の手口かどうかはハッキリしないものの、位置情報を遠隔で追跡できるアップルの製品「AirTag」がクルマの底面に装着されていた事例も発生しています。

 警察庁生活安全企画課が2023年1月に公表した「自動車盗難等の発生状況等について」という資料では、主な盗難の手口として「窓の隙間から針金等を差し込んでドアを解錠し、車両に侵入する」といった物理的手口のほか、「リレーアタックやCANインベーダーといわれる、特殊な機器を使用する」「鍵を預かる施設でクルマの使用者になりすましてキーを受け取る」などの手口も明らかになっており、あの手この手でクルマを狙ってくることが分かります。

 では、実際にクルマのワイパーにチラシを挟まれた場合は、どのように対応すれば良いのでしょうか。

 こういった場合、チラシはすぐに回収するとともにクルマのセキュリティを強化することが非常に大切です。

 チラシがきちんとした業者のものであるかインターネットで調べたり、セキュリティに関してはハンドルロックやタイヤロックのほか、常時録画ができるドライブレコーダー、窃盗被害に遭ったときのことを想定したGPS追跡装置などの装着を検討すると良いでしょう。

 場合によっては駐車場の位置を変えたり、駐車場内にセンサーライトや防犯カメラといった防犯設備を取り付けたりすることも有効な対策といえます。

 そのほか、最寄りの警察にチラシを持参して相談や情報提供をするのも大切です。

 家の駐車場が塀などで囲まれていなければチラシを設置した者を住居侵入などの罪に問うことは難しいかもしれませんが、警察に相談しておくと定期的に夜間パトロールをしてもらえたり、警察内でも情報共有をして窃盗団への警戒を強めてくれる可能性があります。

 また、チラシを繰り返し挟まれる場合やクルマに傷を付けられた、不審物を置かれたなどの状況があるときには、警察が防犯カメラの設置や付近での張り込み捜査などを行い、行為者を特定して検挙するケースもあります。このため、不安を感じる場合には警察に相談してみましょう。

※ ※ ※

 窃盗団はあらゆる手口でクルマを狙っています。チラシをワイパーやドアノブに挟まれた場合、窃盗団の仕業であることも想定し、クルマ自体や周囲のセキュリティを強化するほか、警察に相談することも重要といえるでしょう。

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