車の鍵なくしたら…? 実は重要な納車時に渡されるちっちゃな「プレート」とは 鍵紛失でまさかの「高額請求」も!?
ユーザーの中には、うっかりクルマの鍵をなくしてしまった人もいるかもしれません。ではなくしてしまった場合、どう対処したら良いのでしょうか。
鍵を作りたい!そんな時に必要な「キーナンバープレート」とは
クルマのカギは運転する際の必需品ですが、なかにはうっかりなくしてしまった経験のある人もいるかもしれません。
ではクルマのカギをなくしてしまうとどうなるのでしょうか。
最近では、電波を発信することで動作する「スマートキー」と呼ばれる電子キーが多く普及しており、ボタンひとつでクルマのカギを開けることができるようになりました。
そんなクルマのカギは、納車時に2個渡されるケースが一般的です。
例えばトヨタの場合、スマートキー(電子キー、メカニカルキー)ふたつですが、近年は半導体不足などの影響で、スマートキーと手動でカギを開けるメカニカルキーのふたつで渡されることもあります。
仮にスペアキーをなくした、もしくはスペアキーを作りたい場合、「キーナンバープレート」が必要となります。
キーナンバープレートとは、納車の際にカギと一緒に渡される約1×2cmの小さな銀色のプレートです。
このプレートには「キーナンバー」という数字が打刻されており、クルマ1台ごとに異なる番号が割り振られています。
万一カギを紛失してしまった場合でも、このプレートに打刻された番号をもとに、そのクルマにあったカギの再作成を依頼することが可能です。
このプレートは納車時点ではカギとリングで括られていることが多いため、そのままカギと一緒に持ち歩いている人もいるかもしれません。
しかし、このプレートを紛失してキーナンバーがわからなくなってしまうと、カギの再作成ができなくなってしまいます。
トヨタの場合、キーナンバープレート以外には「防犯上、お客様がご覧になってお分かりになるような場所には、キーナンバーは打刻されておりません」と説明しています。
そのため、キーナンバープレートはクルマの中以外の安全な場所に保管するよう案内されています。
では仮に、すべてのカギをなくしてしまった場合はどうなるのでしょうか。これについて、トヨタ都内販売店の整備担当者は以下のように話します。
「元のキーがないと、登録されているコンピュータから変えていかないといけないので、非常に大変です。
カギだけつくるとなると2、3万円くらいかかりますが、元のキーを紛失した場合だと、10万円以上かかってしまいます。
このため、必ずスペアキーはつくっておいた方が良いです」
またスバルの公式ウェブサイトでも、キーナンバープレートを紛失した場合には再発行ができないため、新品のカギが必要となるだけでなくキーシリンダーごと交換することになるといいます。
このように、カギやキーナンバープレートをなくすと、クルマを動かせなくなるだけでなくなり、紛失した場合にはかなりの高額な作業料金がかかってしまうため十分な注意が必要です。
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このほかカギをなくすと、拾った人に悪用されるリスクがあるほか、防犯上の理由からキーシリンダーごと交換が必要になる場合もあります。
キーシリンダーごと交換するためには費用も時間もかかるため、クルマのカギはなくさないよう注意して持ち歩くことと、キーナンバープレートをカギとは別の場所で保管することが大切です。
また、もしカギを紛失してしまった場合は、JAFや任意保険のロードサービスを利用すれば、ロックを解除してもらうことが可能です。
一方で、こういったロードサービスではカギの作成はできないため、カギの作成が必要な場合はカギ開けだけでなくカギの作成をおこなっている業者に連絡するのが望ましいでしょう。
また、車内や直前の行動範囲など心当たりの場所を探しても見つからない場合は盗難の可能性もあることから、たとえカギを新たに作成したとしても、念のため警察へ紛失届を出しておくことが大切です。