超高級「紅旗H9」にジェットエンジン搭載!? ド派手カスタムカーは無許可だった! 中国・第一汽車の見解はいかに
中国の第一汽車が展開する紅旗「H9」のカスタムカーが大阪オートメッセ2023に展示されましたが、実は無許可だったと言います。どういうことなのでしょうか。
第一汽車(紅旗)に無許可で展示されたH9のカスタムカーとは
2023年2月10日から12日まで、インテックス大阪(大阪市住之江区)で「大阪オートメッセ2023」が開催されました。その会場において、中国から来たとあるカスタムカーが注目を集めました。
1997年から毎年開催されている大阪オートメッセは、毎年20万人以上の来場者を集めるカスタムカーのイベントです。
東の東京オートサロン、西の大阪オートメッセのように一般に広く認識されており、東京オートサロンにて展示されたカスタムカーだけでなく、大阪や関西圏独自の文化を反映させた、大阪オートメッセでしか見られない出展車両も見どころです。
大阪オートメッセ2023で話題となったカスタムカーのひとつが、中国の自動車メディア「易車」が手掛けた紅旗「H9」です。
紅旗は中国の最上級自動車ブランドとして、中国で最初に誕生した自動車メーカー「第一汽車」が1958年より展開しています。
数多くの中国の要人に愛されてきた歴史があり、近年は海外進出も積極的、2021年2月には日本市場にも参入し販売を開始しました。
今回「文成」と名付けられたこのカスタムカーは、紅旗ブランド日本上陸とともに発売となったH9の3リッタースーパーチャージャー付モデルがベースです。
紅旗では紅旗最初のモデル「CA72」の流れを汲む保守的で格調高いデザインが特徴の「Lシリーズ」、そしてよりモダンな見た目の「Hシリーズ」の主に2つに分けられ、H9は後者におけるフラッグシップセダンとなります。
「文成」とは中国・唐王朝時代の皇女で、チベットの統一王国「吐蕃」のソンツェン・ガンボ王の第二皇后となった「文成公主」に由来しています。
今回のカスタムカーも随所にその要素を感じさせる構成となっており、H9のクーペ風スタイリングによってもたらされたルーフのなだらかな曲線は、文成公主が嫁入り時に身にまとった服の裾として解釈されています。
また、外装は「雪湖銀(スノーレイクシルバー)」と呼ばれる色へと全塗装されていますが、これは文成公主がチベットの雪湖を訪れた際に故郷の風景を思い出したエピソードに由来しています。
赤く染まったインテリアトリムやフロアマットなどは唐代の宮殿における赤い壁を再現しており、その時代の高貴さを象徴。
そのほかにも、中国の伝統工芸や優雅な幾何学的模様を内装の至るところに取り入れています。
一方で、パワートレインは優雅な内装とは裏腹にド派手なセッティングとなっています。
基本は純正の3リッターV型6気筒スーパーチャージャー付エンジンと7速DCTになりますが、それに加えてテールパイプ部には航空燃料で動く小型のジェットエンジンを2基搭載。
ジェットエンジンの操作板はインストラメンタルパネルに設置され、ドライバーはジェットエンジンの作動状況をサンバイザーに組み込まれたディスプレイで確認することができるそうです。
ですが、このカスタムカーは紅旗を展開する第一汽車からの許可を得ずに製作されました。
第一汽車は契約上、紅旗のカスタムを安全面の理由で禁止しています。
またイメージダウンの懸念もあるため、カスタムカーを出展する場合は事前に第一汽車へ許可を取る必要があるとしています。
事実、中国で今まで展示されてきた紅旗のカスタムカーはすべて第一汽車へ製作段階から打診をしており、協業して製作されてきました。
今回の「文成」はその許可どころか、純正状態のH9がどのような姿をしているかの紹介もありませんでした。
第一汽車によれば「依然として紅旗に対する知名度が低い日本にて、紅旗のイメージがこのカスタムカーに固定されてしまうことを懸念している」といいます。
このプロジェクトは当初2023年の東京オートサロン出展を目指していたものの、中国から日本への渡航が難しいことが影響して大阪オートメッセに延期されました。
ようやく実現した今回の出展でも、手掛けた本人はビザの発給が叶わず、渡航を取りやめたという経緯があります。
なお、今回オートメッセに出展されたこちらのクルマは展示のためだけに日本に送られており、このあとは再び同じ状態で中国に送り返される予定です。
流石 Chinese🤣
なんでも有だな
(罰金)にならないの?🤔