レクサス!? 「ハイエース」の実車が展示された!? 左ハンドルの「ド派手仕様」がスゴい! 驚きの製作理由とは
トヨタ「ハイエース」といえば、長い歴史を持つ商用バンですが、なぜかレクサスバッジを装着した左ハンドル仕様の個体が発見されました。
「左ハンドルに乗りたい → 無いなら作ろう!」
トヨタの商用バンとして長い歴史を持つ「ハイエース」は、本来の仕事需要以外にアウトドアや車中泊、釣りやサーフィンといった多様な趣味需要にも対応するため、常に人気の1台です。
そんななか、レクサスバッジを付けた左ハンドル仕様のハイエースが展示されていました。
「High」と「Ace」を合わせた言葉で「高級な」「より優れた」という意味を持つハイエースの初代は1967年10月に「トヨエース」の小型版として発売されました。
1977年には2代目が登場し、ヘッドライトの形状が丸型4灯から丸形2灯へと変更されたほか、積載量などが拡大。さらに、スーパーロングのバンとコミューターにハイルーフを採用したほか、10人乗りのワゴンのロングホイールベース化を実施しています。
1982年に発売された3代目では、ワゴン仕様が高級RVとして使用され始めたことで居住性・快適性の向上を図ったほか、4速ATや4WDなどが一部に設定されました。
4代目モデルは1989年に発売され、高級ワンボックスRVとしてさらなる需要に応えられように内外装や装備を高級志向に寄せたほか、バンは使い勝手がいい商用車としてこれ以降改良されていきます。
そして、日本では現行モデルとなる5代目は2004年に登場。それまでは高級バンの需要も担っていましたが、「アルファード」のような高級ミニバンなどの登場により、ハイエースは「ビジネスパートナーとして次世代の基準を追求する」という方向性に変わりました。
なお日本では、2023年2月現在「バン」「ワゴン」「コミューター」の3種類がラインナップされ、5代目が継続販売されていますが、海外では2019年からフィリピンを皮切りに6代目(セミボンネット仕様)がアジア地域を中心に展開されています。
そんななか、今回大阪オートメッセ2023にて1台のハイエースが展示されました。
このハイエースは、香川県の真鍋モータースが制作した2005年式の5代目モデルをベースに改造したものです。
エクステリアは、赤いボディにバンパーやルーフが黒となる2トーンカラーが印象的で、フロント中央にはレクサスの「L字エンブレム」が装着されています。
そのほかの改造点は、4型フェイス(クリアガラス)やハイエースカスタム専門CRSのスポイラー、同じくハイエースを得意とするGIBSONのGRAFAMオーバーフェンダーを装着。
足回りでは、オーリンズの3インチショックアブソーバーで車高を落としているほか、タイヤにヨコハマPARADA(17インチ)とホイールにはスチールホイールに「カローラクロス」の純正キャップを装着しています。
そしてインテリアは、キャラメルカラーのシートカバーに日産「セレナ」のリアシートを装着といった変更に加えて、最大の見所は従来の「右ハンドル仕様」から「左ハンドル仕様」に改造されている部分です。
実際に真鍋モータースの担当者は、左ハンドルハイエースについて、次のように話しています。
ーー 左ハンドルハイエースの制作経緯をおしえてください。
最初に始めようと思ったのは、まわりからの要望とかでは全然なくて、単純に自分が左ハンドルのハイエースを作りたかったからです。
ハイエースは、皆さんいろいろなショップのパーツをつけてカスタマイズをされますが、お客さん同士で似たような同じクルマができてしまいます。
でも、ハンドルを左にしたら絶対同じクルマはありません。独自性は圧倒的。自分はそれが欲しかったので、だからもう左ハンドル化するしかないなって思いました。
それで、左ハンドル仕様を作ってみたら、意外とお問い合わせがありました。
ウインカーとワイパーレバーの入れ替えも、このハイエースでトライしたのですが、線も全く違っていて、全部やり直ししたらオートライト機能が作動しなかったりと不具合が出ます。正直これはあまりお勧めしません。右ハンドルのままの左右位置がいいですね。
普段は整備工場をやっているのですが、例えば点検や車検ってユーザーにとっては仕方なくお金がかかることだと思います。
それも大切なことではあるのですが、私としては好きだから「これがやりたい!」と積極的にお金を払ってもらえるようなことをしたかったのです。
それがこの左ハンドル化でした。嫌々払う15万円より、喜んで払う100万円のほうがユーザーさんの満足度が高いです。
ーー 日本の軽自動車のような右ハンドルしか設定のないモデルでも制作ができるということですか。
基本的には、商品展開として右ハンドル/左ハンドルのものがあるというよりも、もうオーナーさん要望があれば作れてしまうというのがほとんどです。
お金はかかりますけど、ほとんどのクルマでできます。基本的には、純正部品を作り直してバラバラにして組付け直しています。
左ハンドル用の輸入部品を使うのはダメなのです。そういう規則があるので車検が通らないですし、衝突実験や燃焼実験をやり直さないといけないので、元のあるものをベースに作り直しています。
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