トヨタの「ワイルドSUV」なぜ若者から人気? 普段使いで「RAV4」購入!? 四駆に何を求めてる?
トヨタ「RAV4」は若者に人気のSUVです。一体どのようなところが若者から支持を集めているのでしょうか。
若いRAV4オーナーは見た目重視!
2019年に登場したトヨタのSUV「RAV4」は、発表から1か月で月販目標の約8倍の受注を受け、好調な滑り出しを見せました。その時同時に発表されたのが「購入者の4割が20代・30代」ということです。
そしてデビューから3年以上経過した現在も「若者のRAV4人気」は健在で、ガソリン車の5割弱、ハイブリッド車の4割弱の購入者は20代から30代となっています。
若者にRAV4が売れている理由はどこにあるのでしょうか。

トヨタの販売店スタッフに聞くと、現場でもRAV4が若者に売れている印象が強いといい、若者たちがRAV4を選ぶ一番の理由は見た目にあるそうです。
SUVらしく、四駆という言葉が似合う角ばったエクステリアデザインが購入の決め手になっているようで、ほかの車種と比べて悩むのではなく、ディーラーに足を運んでRAV4を指名買いする若者がほとんどだといいます。
24歳のときにRAV4を購入した筆者(西川昇吾)の友人に聞いてみると「男らしい武骨な感じに惚れた!」とのことで、現行のRAV4が登場した大学生のときに憧れのクルマとなったそうで、一番のお気に入りポイントはフロントグリルと語っていました。
このように、RAV4の高いオフロード性能を期待させるワイルドなデザインが、若者にウケているようです。
RAV4のようなオフロードテイストの強いSUVを購入するとなると、アウトドアをガンガン楽しんでいる傾向が強いかと思いますが、販売店スタッフに聞いてみると、確かにアウトドアを楽しんでいるユーザーもいるものの、ほとんどは通勤や買い物、レジャーなど普通に使っている人たちだといいます。
また、わりと独身者が多い傾向にあるとのことで、人生初めての新車でRAV4を選ぶ人も多く見かけるそうです。
20代から30代のユーザーではハイブリッド車よりもガソリン車を購入する比率が高くなっていますが、これはハイブリッド車がガソリン車に比べて約65万円高いなど価格との兼ね合いや、オフロードテイストの強い「アドベンチャー」グレードには当初ガソリン車の設定しかなかったことが影響していることでしょう。
なお、2021年12月にアドベンチャーグレードにもハイブリッド車が追加され、現在ではガソリン車もハイブリッド車も似たようなグレード展開となっていますが、ガソリン車のみのグレードとして「G “Z package”」が用意されています。
そんななか、装備面を重視してガソリン車のアドベンチャーやG “Z package”を選択する傾向があるといい、RAV4のガソリン車は後輪のトルクを左右独立で制御する「ダイナミックトルクベクタリングAWD」を採用していることから、走りの良さがより光るパワートレインに魅力を感じて購入する人もいることでしょう。
今どきの若者から人気を得ているRAV4ですが、その最大の理由は見た目にあるということ。SUVらしい攻めたデザインながら、充実した装備や利便性や快適性といった使いやすさがしっかりと確保されているのも、若者にウケている理由といえるでしょう。
Writer: 西川昇吾
1997年生まれ、日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。大学時代から自動車ライターとしての活動をスタートさせる。現在は新車情報のほか、自動車に関するアイテムや文化、新技術や新サービスの記事執筆も手掛ける。また自身でのモータースポーツ活動もしており、その経験を基にした車両評価も行う。


































