最も売れたのは日産「シルフィ」なぜ? セダンはオワコンじゃない!? 3年連続首位のシルフィ、猛追のBYDから見る中国市場とは
中国における2022年通年の乗用車販売台数ランキングが発表しました。もっとも売れたのは日産「シルフィ」となりましたが、どのような特徴があるのでしょうか。
中国における乗用車販売台数を毎月細かなデータでリリースしているウェブサイト「乗用車銷量査詢」は2023年1月15日、2022年通年の乗用車販売台数ランキングを発表しました。
中国の乗用車販売台数データは複数の団体がリリースしており、それぞれ独自の統計方式を採用しているため、団体間で微妙な台数の差異が見られます。
なかでも、もっとも主流のデータは1987年に設立された「中国汽車工業協会(以下、CAAM)」がリリースするもので、こちらは乗用車のみならず、商用車の販売データも網羅しています。
また、140余の自動車メーカーによって構成される業界団体「中国乗用車協会(中国語:乗用車市場信息連席会。以下、CPCA)」も乗用車販売台数のデータを毎月リリースしています。
CPCAはCAAMと比べて、新エネルギー車関連の統計データに強いという特徴を持ちます。
ただ、どちらも車種別ランキングを見ると、同じ車種でもEVとPHEVがあるものに関しては両モデルを合算してランキングに載せています。これでは同一車種のEVとPHEVがそれぞれ何台販売されたかがわからない状況となります。
一方で、別の団体「中国汽車技術研究中心(以下、CATARC)」は自動車保険への加入台数ベースでのデータを公開しており、こちらは同一車種のEVとPHEVをわけてランキングに表示しています。
今回はこちらのデータに基づいた中国乗用車販売台数ランキングを紹介します。
ランキングを見てみると、堂々一位は41万5440台を販売した日産のコンパクトセダン「シルフィ」となっています。
現行モデルは4代目となるシルフィは2019年の上海モーターショーで発表されました。
4代目発表後も日本では3代目だけが2021年まで販売されのちに販売終了となったセダンですが、中国やアメリカなどの市場では大人気の車種となっています。
また、中国では現行モデルのシルフィに加え、2021年に販売を開始した「シルフィ e-POWER」、先代モデルの「シルフィ クラシック」、そしてそれをベースにした「シルフィ EV」が一緒に販売されています。
日本ではあまり例がありませんが、中国では先代モデルや、それをベースとした電気自動車を現行モデルとして正規ディーラーで併売する形式は珍しくありません。
2021年にフルモデルチェンジを迎えたエクストレイルも、最新の4代目が3代目と併売されています。
データによれば、2022年におけるシルフィの販売台数は2021年と比較し、マイナス18.17%となっています。
ほとんど日本で売れていなかったことからすれば41万台を販売しただけでもすごいかもしれませんが、確かに2021年は50万7713台を販売しており、販売台数が約9万台も少なくなった計算になります。
2位は40万9846台を販売した上汽通用五菱「宏光 MINIEV」です。
登場初期は「45万円EV」としても話題になりましたが、販売価格の値上げもあり、現在は3万2800元(邦貨換算:62万1000円)となっています。
それでも依然として人気ですが、あまりの人気で納車に時間がかかり、後発の類似車種も同様に販売台数を伸ばしている状況となっています。
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