「斬新デザイン」のショーモデル「そのまま」市販化!? 大胆過ぎる「チラ見せ」から正式デビューした新型車 3選
モーターショーのステージにあがるコンセプトカーはどれも華やかで夢のあるデザインですが、そのかたちがほぼそのまま市販化してしまった例も数多くみられます。今回はそんな「ショーモデルそのまんま!」な3車種を紹介します。
ショーカーの先進性や大胆さが市販モデルに「そのまま」変身した3モデル
各メーカーが「コンセプトカー」として出すショーカーモデルの多くは、未来をイメージした最先端のデザインでまとめられていますが、そんななかでショーカーのスタイルが数年後に早くも市販化されたケースがみられます。
今回は、ショーカーの先進性や大胆さを保ちながら、ほぼそのまま市販モデルへと変身を遂げた3車種を紹介します。
●2代目も同様の流れに!? トヨタ「C-HRコンセプト」が初代「C-HR」に
2015年12月にデビューしたトヨタのコンパクトSUV「C-HR」は、極めて独創的なデザインで話題を呼んだモデルです。
その大胆すぎるデザインは、まず2014年10月のフランス・パリモーターショーに出展されたその名も「C-HRコンセプト」のデザインを原型としています。
スポーティな3ドアスタイルの斬新なデザインでしたが、フェンダー形状やクーペ風のルーフスタイルなどは市販版と同一のイメージです。
さらに翌2015年9月のドイツ・フランクフルトモーターショーでは5ドア化され、よりリアリティのあるスタイルに改められ再登場しています。
そんなC-HRがデビューから7年が経過するなか、12月5日には欧州で新たなコンセプトカー「C-HRプロローグ」が発表されました。
トヨタでは初代同様のアプローチだとし、2代目C-HRのデモンストレーションモデルであると公言。また新型ではPHEVモデルも追加されるといいます。
新型C-HRの発表時期は未定ですが、こちらも大いに期待されるところです。
●いまみると「そのまんま」!? 日産「IMkコンセプト」が「サクラ」に
日産が2022年5月に発売を開始した軽自動車のEV(電気自動車)「サクラ」は、軽自動車ではじめて「日本カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞するなど、デビュー早々に高い評価を集めています。
2010年のデビューより10年以上に渡りEVを市販してきたノウハウに加え、日常使いで十分な航続距離を保ちながらバッテリー搭載量を抑えたことで比較的低く抑えた価格設定などが魅力ですが、そのデザインもまた先進性を感じさせるものでした。
そんなサクラをデビュー前に紹介する役目を果たしたのが、2019年の東京モーターショーで発表された「IMk」です。
日産では、2020年代の「ニッサン インテリジェント モビリティ」が目指す将来の姿を体現する電気自動車(EV)のコンセプトカーと紹介し、ボディサイズは軽自動車クラスであることも明らかにしていました。
非常にシンプルな外装デザインと、部屋を思わせる内装デザインで、未来的でありながら一方で現実味も感じさせるものです。
新型サクラがデビューしたいま改めて見てみると、コンセプトカーのデザインが市販版と同一線上にあることがよくわかる1例といえそうです。
●最初はEV!? ホンダ「EV-STER」が「S660」に
軽のオープンスポーツカーとして人気を集めた「S660(エスロクロクマル)」も、その姿が初めて公開されたときは電動スポーツカーのコンセプトカーでした。
次世代電動スモールスポーツコンセプトモデル「EV-STER(イーブイスター)」の初登場は2011年の東京モーターショーで、全長3570mm×全幅1500mm×全高1100mmと、軽自動車の規格よりやや大きいサイズでしたが、外観のデザインはS660に極めて似たスタイルでした。
2013年の東京モーターショーではEV-STERのデザインを踏襲しながら、660ccのガソリンエンジンをミッドシップに搭載する次世代軽オープンスポーツモデル「S660コンセプト」の名で登場。
ショー開催時から市販化が期待されるなか、2015年4月にようやくS660が発売されています。
搭載されたのは660ccの直列3気筒DOHCターボエンジンで、軽自動車史上初の6速MTを設定したほか、パドルシフトを備えた2ペダルのCVTモデルも用意し、日常での扱いやすさもアピールしました。
なおS660はその後2022年3月、ファンから惜しまれつつ生産終了となりました。
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