グリルまで真っ白! “ホワイトエディション”な「ハイエース」や「カローラ」をトルクメニスタンに大量投入!? 深刻な交通事情解決の一手とは
住友商事は、2022年12月19日、トルクメニスタン自動車庁向けに2110台のタクシーおよびバスを輸出することを発表しています。これらの車はすべてトヨタ車のようですが、グリルまで真っ白に塗られた異様な雰囲気が漂うクルマたちのようです。
真っ白なトヨタ「カローラ セダン」をトルクメニスタンに大量投入!
2022年12月19日、住友商事は、中央アジアのトルクメニスタン自動車庁向けに2110台のタクシーおよびバスを輸出することを発表しました。
この2110台はすべてトヨタ車のようです。
住友商事は、東京都に本拠を置く住友グループの大手総合商社。多様な商品・サービスの販売や輸出入および三国間取引、さらには国内外における事業投資などさまざまな事業を手掛けます。
そんな住友商事が、今回トルクメニスタン自動車庁向けに、2110台ものタクシーおよびバスを輸出する「トヨタ製タクシー・バス車両および補修部品の輸出に関する売買契約」を結びました。
トルクメニスタンに導入する2110台のうちタクシーは780台で、バスは1330台。これは同国の約1年分の新車総輸入台数に匹敵する規模で、契約金額は1億1500万ドル(約151億円)にのぼるといいます。
同社によれば、トルクメニスタンでは、2016年1月から現在にいたるまで、同国政府による外貨兌換規制を受けた自動車の輸入制限がおこなわれており、日本の東京都のタクシー保有台数3.1台/千人を基準とした場合、人口100万人を擁する首都アシガバートでは約3000台が必要なところを、アシガバート市内を運行する政府公認タクシーは500台程度と見られ、慢性的なタクシー不足が続いているようです。
この不足分の需要は、実態として、周辺国から流入した車両を使った政府非公認のタクシー(以下非正規タクシー)で補ってきましたが、非正規タクシーは料金支払い等におけるトラブルが多発していることから、同国政府は非正規タクシーへの規制をかけたため、市民の移動に影響が出始めたといいます。
この問題を解決すべく、同国政府は外貨流出を抑制しながらタクシーおよびバスの台数を増やすことを決定。2018年から住友商事と自動車庁とで交渉がおこなわれ、2021年および2022年の同国のタクシー・バス輸入をほぼ一手に担う規模の契約に至ったようです。
これにより、同国の政府公認タクシーの不足を解消し、トルクメニスタンの国民に安心・安全な移動手段を提供できるとのことです。
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住友商事は今回の発表と同時に実際に現地に導入された車両の内訳と画像を公開しています。
車両の内訳を見ると「トルコ製カローラ780台」「日本製ハイエース300台」「日本製コースター1030台」が導入されるようです。
ちなみにハイエースは日本で売られるモデルとは異なり、大型サイズの「300系」ハイエースと呼ばれる海外専用車。コースターは国内でも送迎車両などに用いられるマイクロバス(小型バス)車両です。
画像には、グリルまで真っ白に塗られ、すっきりした外装のカローラ セダンやハイエース、コースターが映し出されています。
このうちカローラ セダンはボディサイドに緑のチェッカー柄が塗られ、ルーフには緑の提灯が配されることで「タクシー車両」であることを主張しています。
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