満タン後も「まだ入る」自動停止後の「継ぎ足し給油」は何が危険? タンクに入る「隙間」はあるけど…?
自身で給油する際、満タン後にギリギリまで継ぎ足し給油をしているというユーザーもいるかもしれません。これは非常に危険な行為だといいますが、一体なぜなのでしょうか。
満タン後の「継ぎ足し給油」何が危険?
セルフ式のガソリンスタンドを利用して、自身で給油している人も多いのではないでしょうか。
給油が自動的にストップしたあと、もう少し給油できそうに思えても追加の給油は危険なのでNGだといいます。では一体どういう危険があるのでしょうか。
セルフ式のガソリンスタンドで給油する場合、画面の表示や音声の指示に従って、クルマの給油口を開け、給油ノズルを差し込んでレバーを握ることで給油が開始されます。
満タンになれば自動的にノズルからの給油がストップするため、ノズルを元の位置に戻し給油口キャップを閉めて給油完了となります。
満タンになった時に給油が自動的に停止するのは、「オートストップ機能」によるものです。
ガソリンタンクが満タンになると給油ノズルの先のセンサーにタンク内のガソリンが触れて、自動的に給油がストップする仕組みです。
しかし、オートストップ機能によって給油が止まったあとも、再度給油レバーを握ればノズルからはガソリンが出てきます。
これは「継ぎ足し給油」といい、とても危険な行為であることから、消防庁では継ぎ足し給油を絶対にしないよう呼びかけているほか、ガソリンスタンドの店頭でもオートストップ機能が作動したらそれ以上は給油しないよう注意喚起がおこなわれています。
なかにはオートストップ機能が作動したあと、もう少し入りそうだと思う人もいるかもしれません。ではガソリンタンクには実際どのくらい入るのでしょうか。
たとえば、コンパクトカーの日産「ノート」の場合、タンク容量は約36Lで、ガソリンの残量が約5.5L以下になるとガソリンの警告灯が点灯することになっています。
警告灯がついたタイミングで給油をするとすれば、約30.5Lの給油ができることになります。
しかし、実際はこの容量ピッタリのところでオートストップ機能が作動するとは限りません。
これについて、都内のガソリンスタンドのスタッフは以下のように話します。
「確かに満タン給油はガソリンタンク容量目一杯に給油されるわけではなく、たとえば勢いよく給油した直後だとガソリンが泡立っていて、泡がおさまると給油できる隙間ができます」
このほか、給油中はタンク内のガソリンが波打った状態であったり、ガソリンタンクの構造上、空気の層を確保する必要があることから、ガソリンタンクから給油口につながるパイプの部分など、カタログ表記されたタンク容量以上にガソリンが入る隙間があります。
このように、オートストップ機能が止まった後も追加で給油できる隙間があるといいますが、この行為は非常に危険だといいます。これについて、前出のスタッフは以下のように話します。
「隙間もあることから、継ぎ足し給油できると思う人もいるかもしれませんが、気づかないうちに吹きこぼれるケースもあるため、セルフでの追加給油は禁止となっています。
給油する時はオートストップ機能に従うようにしましょう」
継ぎ足し給油は吹きこぼれの危険性のほか、タンク内で波打ったガソリンが給油口から逆流してくる危険性もあります。
また、ガソリンは可燃性のとても高い物質で、静電気などのわずかな火種が原因となって大きな火災に発展してしまう可能性もあるため、継ぎ足し給油をおこなうのは非常に危険だといえます。
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また満タン給油の途中にオートストップ機能が止まってしまうケースについて、前出のスタッフは以下のように話します。
「ガソリンタンクの形状などによって、オートストップ機能が上手く作動せず給油の途中で止まってしまうケースもあります。
これはタンクのなかの空気を出してあげるイメージで、ノズルを一度奥まで差し込んでから1cmほど抜くようにすると良いと思います」
最近ではガソリンの値段の高騰が続いており、ユーザーのなかにはガソリンの安くなったタイミングでできるだけ満タンに給油したいと思うユーザーもいるかもしれません。
しかし、自身の判断でギリギリまで給油する行為は危険であるため、オートストップ機能を上手に活用して、その後の給油はしないようにしましょう。
2㌧トラックで仕事をしていたとき、有人のガソリンスタンドで給油をしたら、オート機能で止まったせいか、3目盛分も足りなかったときがありました。
今はレンタカー会社で働いていますが、給油するときは給油口までいっぱいにしてきてくださいと言われます。