ついやりがち? 運転中の「おにぎりパクパク」実は違反になる!? 要注意な「ながら運転」とは

クルマを運転中に、片手でおにぎりを食べる行為はやったことがあるという人もいるかもしれません。そんな何気ない行為は、実は交通違反の対象になる可能性があるといいます。

「おにぎりパクパク」場合によっては違反!?

 休みの日に家族や友達とクルマでどこかへ出かけるという人はいるでしょう。
 
 そんななか、クルマを運転中に多くの人がやりがちな行為が、状況によって交通違反になってしまう可能性があるといいます。

運転中の「おにぎりパクパク」は危険? (画像はイメージ)
運転中の「おにぎりパクパク」は危険? (画像はイメージ)

 友達や家族とドライブした際、車内でご飯を食べたりお菓子を食べることがあるでしょう。

 なかでも、ドライバーは運転中であるものの、片手でハンドルを握り、もう片方の手でコーヒーを飲んだり、おにぎりを食べたりしている人もいるかもしれません。

 この光景は多くの人がやりがちともいえる行為ですが、実は「安全運転義務違反」にあたる可能性があります。

 道路交通法第70条では、以下のように定められています。

「車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない」

 条文の中の「その他の装置」とは、アクセルやチェンジレバーなど走行用の装置だけではなく、方向指示器、ヘッドライトといった灯火類など車両の運転に必要なすべての装置が含まれるため、それらの装置をきちんと使用できない状態で運転するとこの違反に該当する可能性があります。

 このほか、安全運転義務違反の該当する行為には、クルマの装置の操作ミスである「運転操作不適」、ぼんやり考え事をしながら運転する「漫然運転」、ダッシュボードから落ちた物を拾おうとしたり、外の風景を見ているなどの「脇見運転」、前方や左右などをしっかりと確認しない「安全不確認」が挙げられます。

 一見すると、おにぎりを食べながらの運転であっても安全運転をしていると認識している人がいるかもしれません。

 ですが、片手が食べ物や飲み物でふさがっている状態で運転することで、とっさにハンドルの操作ができない可能性もあります。

 ほかにも、運転中にスナック菓子の袋を両手で開けようとして下を向いたり、助手席に置いた食べ物に手を伸ばすためそちらに目を向けたりする行為も、場合によっては脇見運転と判断され違反となる可能性があります。

 このように、運転中に食べ物を食べることがただちに交通違反になるとは限りませんが、とっさにハンドルが操作できなかったり、周囲の状況を確認できないような状態で運転をすると違反対象として検挙される可能性は十分にあります。

 運転中の飲食が交通事故の原因になるおそれもあるため、クルマの中での飲食はできる限り駐車場などを利用し、停車中にすませるように心がけるのが望ましいといえます。

 なお、安全運転義務違反は、違反点数2点、普通車で反則金9000円が科されます。

※ ※ ※

「ながら運転」のうち、いわゆる「ながらスマホ」については運転中の携帯電話の使用などによる交通死亡事故・負傷事故が相次いで発生したことを受けて道路交通法が改正され、2019年12月1日から罰則が強化されました。

 具体的には、自動車の運転中に携帯電話での通話や画像を注視するなどの行為をすると従来は違反点数1点、普通車で反則金6000円だったものが、違反点数3点、反則金1万8000円へと改正されています。

 さらに携帯電話の使用によって事故を起こした、または起こしかけるなど交通の危険をおよぼした場合には従来違反点数2点、普通車で反則金9000円だったものが、反則金が適用されず1年以下の懲役または30万円以下の罰金という刑事罰の対象となったほか、違反点数6点が加算されるという内容に厳罰化されました。

 たとえば、仮に時速60キロメートルで走っていた場合、たった2秒間携帯電話に目を向けただけで約33メートルも進んでしまうというデータもあり、「ながら運転」で前方を見ずに運転することがいかに危険であるかが分かります。

 運転中の「ながら運転」について、今一度見直し、安全運転を心がけましょう。

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