最近の流行り!? よく見かける「オーロラフィルム」は車検OK? 定められているカーフィルムの「基準」とは
クルマの窓にフィルムを貼っている人を見かけることがありますが、貼り付けの基準はどのように決まっているのでしょうか。
カーフィルムの貼り付け基準とは
街中にはクルマの窓にフィルムを貼っている人を見かけることがあります。
カーフィルムについてはものによって違反になる可能性があるといいますが、カーフィルムの貼り付けの基準はどういったものになっているのでしょうか。
ユーザーの中には、紫外線防止やクルマの中ののぞき見防止のため、クルマの窓にカーフィルムを貼っている人もいるでしょう。
カーフィルムには、スモークフィルム、ミラーフィルム、クリアフィルムといったさまざまな種類があります。
スモークフィルムはスモーク(煙)の名称のとおり、黒色や灰色系の暗い色であることが多く、貼り付けることで太陽の光を遮断するほか、外から車内が見えにくくなりプライバシー保護が可能です。
ミラーフィルムについては表面が鏡のように反射するため、太陽の光を反射してまぶしさを軽減したり、紫外線をカットしたりする効果などもあります。
またクリアフィルムは透明であるものの、紫外線や赤外線をカットするため、車内での日焼け・暑さ防止に役立ちます。
さらに、これらのフィルムは紫外線や赤外線カット機能だけでなく、クルマの窓ガラスが割れた際のガラス飛散防止効果も期待できるなど、さまざまなメリットがあります。
しかし、カーフィルムの仕様やフィルムを貼り付ける場所によって、法律上NGとなってしまうケースがあるため注意する必要があります。
道路運送車両の保安基準第29条では、自動車の前面ガラス、運転席および助手席の窓ガラス」については、運転者の視野を妨げることのないよう可視光線透過率などが基準に適合したものでなければならないと定められています。
可視光線透過率とは光を通す割合のことであり、前面ガラスや運転席および助手席の窓ガラスにカーフィルムを貼り付けた状態で、「可視光線透過率70%以上」を確保しなければいけません。
この可視光線透過率が低くなればなるほどカーフィルムの色は濃くなる傾向にありますが、前面ガラスや運転席および助手席の窓ガラスに濃いフィルムを貼り付けていると、クルマの周囲にいる歩行者や他の車両が見えにくくなり、交通事故につながるおそれがあるため、フィルム選びは慎重におこなうことが大切です。
仮に、可視光線透過率が70%未満のフィルムを前面と運転席および助手席の窓ガラスに貼り付けてクルマを運転していた場合には、「尾灯等整備不良」の違反として違反点数1点、普通車で反則金7000円が科される可能性があります。
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また、オーロラフィルム(ゴーストフィルム)と呼ばれるカーフィルムを貼り付けているクルマを見かけることもあります。
オーロラフィルムは熱の原因である赤外線のほか、紫外線もカットしてくれる効果があり、光の当たり方や天候によって外からは青色や紫色、黄色などオーロラのように色が変化して見えます。
一方で、車内からは多少色味が入っているように感じるものの、ほとんど変化がなく見える画期的なフィルムです。
そんなオーロラフィルムは、ドレスアップ目的としてユーザーからは「オシャレ!」「いい感じ!」という声が見られるなど人気を集めていますが、施工について道路交通法に抵触しないのでしょうか。
上記にもある通り、クルマの窓ガラスについては規定で「可視光線透過率が70%」であることが決まっています。
このためこの基準をクリアしていれば、取り付けることは問題ありません。
一方で、カーフィルムを販売している専門店では、オーロラフィルムについて以下のような注意点を呼びかけています。
「当店では、オーロラフィルム施工の予約をいただく時点で、クルマの透過率測定を前もって実施しています。
このタイミングで、透過率70%未満の場合は、施工をお断りしています」
また車検についても、「オーロラフィルム施工直後に透過率70%クリアしたとしても、車検の合否についてお応えできません」との注意書きがあります。
グレードや年式によってもガラスの透過率が異なるため、事前の確認は必要といえるでしょう。
このように、紫外線カット機能やガラスの飛散防止など、カーフィルムの貼り付けにはさまざまなメリットがあります。
しかし、可視光線透過率が低いと視界が悪くなり交通事故の原因となるおそれもあるため、クルマに取り付ける際には必ず基準に適合したフィルムを選びましょう。
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