トヨタが「新型マシン」を愛知で世界初公開!? ラリチャレ&WRCは繋がっている? 期待高まる「ラリージャパン」から目が離せない!

まさか…「ラリージャパン2022」で「Rally2マシン」が公開される!? ラリチャレとWRCの繋がりのヒントか

 豊田社長のいう「レジェンド“たち”」とは、1993年にトヨタでチャンピオンを獲得しているユハ・カンクネン氏と、現在トヨタのモータースポーツアドバイザーであるトミ・マキネン氏の2人だといいます。

 ちなみにコ・ドライバーはトヨタイムズの富川悠太氏と森田京之介氏が担当。彼らが助手席に乗ってラリーカーのリアルな魅力を余すことなく伝えてくれるはずでしょう。

 もうひとつの疑問は「どのマシンで走るのか?」ですが、恐らく1台はGRヤリスH2コンセプトで間違いないと思います。

 では「もう1台は何なのか?」。並みのマシンでレジェンドを走らせるほど豊田社長のプロデュース力は甘くはないと思っています。ということは、我々がまだ見たことがないニューマシンなのでしょうか。

 豊田社長にダメ元で聞いてみると次のように教えてくれました。

「それはまだ内緒……といいたい所ですが、今のトヨタは勿体ぶって隠すことはしません。

 現在TGR-Eで開発をおこなっている『Rally2マシン』をラリーファンの皆さんにお披露目します。

 これによりGRヤリスのラリーマシンが上から下までシッカリと繋がるというわけです」

 ちなみにラリージャパンではユハ・カンクネン氏がRall2マシン、トミ・マキネン氏が水素GRヤリスを走らせるそうです。

ラリーベルギーにてデモランをおこなった「水素GRヤリス」
ラリーベルギーにてデモランをおこなった「水素GRヤリス」

 ラリチャレにはノーマルにラリー用パーツをプラスした「GRヤリス」が参戦しています。

 一方、WRCには「モータースポーツで勝つための市販車」をベースにしたラリーマシン「GRヤリスRally1」が参戦しています。

 この2台、GRヤリスという意味では繋がっていますが、実際はメカニズムに大きな差があるのも事実です。

 豊田社長の言葉を素直に受け取ると、Rally2はこの2台の間をカバーするマシンということになります。

 そもそもRally2とは何なのでしょうか。

 現在TOYOTA GAZOO Racing がWRCで参戦しているのは「Rally1」という最上位クラスになりますが、WRCにはその下にもいくつかのクラスが存在します。

 排気量や駆動方式、最低重量などに応じてRally2/3/4/5にカテゴライズされています。

 これらのマシンは、ワークススペックのRally1とは異なり、その多くは自動車メーカーが開発をおこなった「市販車ベースのモータースポーツ専用車両」です。

 これらのマシンはプライベーターがしかるべき手順を踏めば普通に購入することができます。

 今回、自動車ジャーナリストの国沢光宏氏がラリージャパンに参戦しますが、彼が乗るルノー「ルーテシア」はRally5のマシンで、フランスで普通に購入して日本に持ってきたといいます。

 ちなみに4WD車が参戦できるのは「Rally2/Rally3」。さらにエンジンの排気量上限(過給機付)は1620ccまでの3気筒/4気筒とレギュレーションに定められています。

 GRヤリスに搭載される1.6リッターターボ(G16E-GTS)の排気量は1618cc。これは偶然なのでしょうか。それとも元々Rally2を考えた絶妙な設定だったのか。GRヤリスのエンジニアにあった際にその辺りを聞いてみようと思います。

※ ※ ※

 豊田社長は「ラリーもほかのモータースポーツカテゴリーと同じようにトップカテゴリーへの道を作るためにも、必要なマシンです」とRally2導入の想いも教えてくれました。

 今回、新たなサプライズが発表されたらラリージャパンですが、日本各地で戦うラリチャレと世界各地を戦うWRCは、GRヤリスというクルマで大きく繋がっているのです。

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Writer: 山本シンヤ

自動車メーカー商品企画、チューニングメーカー開発を経て、自動車メディアの世界に転職。2013年に独立し、「造り手」と「使い手」の両方の想いを伝えるために「自動車研究家」を名乗って活動中。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

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