ロシア「日本製中古車」なぜ人気? 戦争中も「毎月1万台超」輸出に異変あり!? 突如「輸出停止」になった理由とは
日本からの中古車輸出がストップする大変な事態に? いったいなぜ?
しかし、202210月に入って日本からの中古車輸出に関して大きな変化がありました。これにはロシアで同年9月末に出された「部分動員令」が影響しています。
動員令とは、簡単にいうと一般市民をロシア軍の予備役として「動員する(=徴兵する)」ことで、戦地での兵員不足を補うためにおこなわれる国の「命令」です。
対象になるのは一般市民でロシア国防省では過去に軍務の経験を持つ約30万人であると発表。なお、科学やエネルギー、運輸、メディアなどの分野に従事する市民は動員を免除されています。
その動員令によって港で働く人々は軍務についたり国外脱出を図ったりで激減し、港に入ってくる車両を裁くことができない状態になっているようです。
昨今のロシア事情について、日本中古車輸出業協同組合の佐藤博理事長は、次のように話してくれました。
「ロシアの近況は動員令が発令されてから、20%から30%も注文が落ちています。
さらに、動員令以前に注文を受けた中古車がいまだに船積み出来ていないケースも少なくありません。港にある過剰在庫が減少して船積みが早く再開されることを願っています」
なんと、動員令よりも前に注文がされていたロシア向け輸出車両が日本の港で船積みができず、過剰在庫になっているといいます。
このような状況では、2022年9月から10月はロシア向けの輸出台数が減少する可能性もありそうです。
なお、佐藤博理事長が経営する中古車輸出会社「山銀通商株式会社」は、1978年創業の大手中古車輸出会社で、高品質な日本製中古車を低価格で世界中に提供していることで知られています。
これまでロシア向けに毎月300台を船積みしており、在庫は常に1000台を超えているとのことでした。
現在は動員令によって、一時的にロシアへの輸出が滞っている状態ですが、ロシアの人々にとってクルマは生活必需品。
やがて港で働く人々が元に戻って日本からロシアへ向かう中古車が以前のように増えていくことは間違いないでしょう。
Writer: 加藤久美子
山口県生まれ。学生時代は某トヨタディーラーで納車引取のバイトに明け暮れ運転技術と洗車技術を磨く。日刊自動車新聞社に入社後は自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。公認チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。
ロシアは毎度のことだからわかっていたが
UAEは意外だったなぁ・・・もっと新しくていい車が
五万と走っているだろうに・・・